国民文化祭 夏のステージ開会式(その2)
さて、昨日の続き。国文祭夏のステージ開会式。
写真はご挨拶される皇太子さま。やはり、富士山が世界「文化」遺産登録されたということで、それにちなんだお話でありました。なんともありがたいお話を直接うかがうことができ、なんだかんだ富士山の文化に関わってきた私としては感無量。ありがとうございました。
このたびは皇太子さまの御臨席を賜るということで、会場に入るまでも大変なチェックを受けました。当然ですね。
現地ではなくある場所に集合してそこでまず身分を証明。そしてバスに乗り込まされて会場へ移動。そこでも身分証明、持ち物検査、金属探知機、そして警察犬がずらっと並んで我々をお迎えしてくれる。
そして会場入りしてから実際に開会式が始まるまでたっぷり2時間。もちろん指定席ですし、遊ぶ場所、食べる場所も基本ないので、まあ前日の座禅の続きのような時間を過ごさせていただきました(笑)。
さて、印象に残ったプログラムと極私的な感想など。
まずは、オープニングの舞踏の田中泯さんとドラムスの中村達也さんのコラボ。
う〜ん、これはどうだったか。私は舞踏に親しんできた人間ですし、実際田中泯さんの場踊りも生で拝見したことがありますから、まあOKでしたけれども、一般の皆様には「?」だったかもしれませんね。
中村達也さんのドラムスも、それは充分に魅力的だったと思いますが、舞踏と楽器のコラボは案外に難しいものです。特に西洋楽器とは。のちにたくさん登場した和太鼓などの方が舞踏と親和性があったのでは。
だいいち、舞踏を「ダンス」と言ってしまっていいものかどうか。発想が反対ですからね。
続いて、本校のジャズバンド部とチャイルドフッドの共演について。これは私、本当に個人的に感激しました。いや、親ばかってことで笑っていただいていいんですけどね。
国文祭イメージソング『私の好きな街』を作ってお歌いになっているチャイルドフッドの皆さんとウチのビッグバンドでコラボ。
ビッグバンドアレンジは元東京ユニオンの角田健一さん。これがなんというか見事に往時の歌謡曲のバックバンド風で良かった。一気に古きよき時代に帰ったような気がしました。
そして、そこでベースをブンブン弾いているのが自分の娘だったわけで、妙に感慨深いものがありました。なんていうかなあ、ある意味歌謡曲のバックバンドって自分の憧れでしたから…それで実際歌謡曲バンドとかやってるわけじゃないですか。しかし、本格的なビッグバンドの一員として歌の伴奏をするということは不可能。
それをなんだか知らんけど、いつのまにか娘がやっている(それも皇太子さまの御前で!)。これにはなんだか涙が出るほど感激してしまった。正直予想外でした(笑)。
さてさて、あとは…いろんな世界中の太鼓が出てきたなあ。それはそれで楽しかったし、国ごと地域ごとの基本リズムの違いもよく分かりました。打楽器は根源的な楽器である分、祭には不可欠ですね。
正直一番盛り上がった太鼓は韓国の「農楽」でしたね。あれはすごいわ。それこそ文化が違う。
プロのステージもいろいろありました。
伸太郎さんの「白い風」、あらためて聴くとまたいい曲ですね。編曲は瀬尾一三さんか。
ARIAさんは山梨の誇る(エレクトリック)ヴァイオリニストさんです。考えてみると、皇太子さまはヴァイオリン、ヴィオラについてはうるさい(?)方ですから、ARIAさんも緊張されたのでは。実際ちょこっと横目で拝見しましたところ、興味深そうに身を乗り出してご覧(お聴き)になっておられました。
神部冬馬さんはイルカさんの息子さん。あまりにそっくりなのでビックリしてしまいました(笑)。歌ったのは「上を向いて歩こう」。「SUKIYAKA」が全米1位になったのは1963年ですから、今年でちょうど50年ということになります。こうして世代を超えて歌い継がれ、聴き継がれているんだなあ…そんな感慨も含めて、「文化」を感じるパフォーマンスでした。
そしていよいよ山梨を代表するロックバンド…(だよな)。THE BOOMの登場。まずは皇太子さまの御前で、「島唄」と「風になりたい」を熱唱。なるほどどちらも名曲だな。
THE BOOMと言えばブラジル音楽とも関係が深い。なぜか最後は目のやりどころに困るようなあのリオのカーニバルの女性たち(あのコスチュームの名前はなんというのかな)が登場し乱舞(笑)。皇太子さま大丈夫かな…と。
皇太子さまご退席のあとはTHE BOOMのミニ・ライヴ。カミさんは学生時代に武道館に行ったくらいのTHE BOOMファンだったとのことで、こうして「自分のために」わざわざ向こうから来てくれる日が来るとは思わなかったと感無量のご様子(笑)。
たしかに宮沢和史さんって優れたメロディー・メーカーですね。そのくどいくらいの(押し付けがましいくらいの)おいしいメロのリフレインをどう捉えるかで、好き嫌いが分かれるかもしれないなと思いながら聴いていました。私はキャッチー・メロディー・ファンなので、けっこう楽しめましたが。
で、実はその後も音楽やら花火やらがあったようですが、私たち家族は法事で秋田へ向かわねばならず途中退場となりました。
いずれにせよ、私たち家族それぞれがそれぞれの感慨をもってこの開会式を堪能させていただきました。ありがたいことであります。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 富士山ラドン濃度急上昇と新島・神津島近海地震(2023.11.16)
- 追悼 大橋純子さん(2023.11.11)
- The Beatles 『Now and Then』(2023.11.02)
- 谷村新司 『群青』(2023.10.26)
- 二度目の天の岩戸開き(2023.10.18)
「音楽」カテゴリの記事
- 冬木透 『夕日に立つウルトラマン』(2023.12.09)
- グレン・グールドの『バッハ フーガの技法』(2023.12.06)
- バッハ『フーガの技法』を見る(2023.12.04)
- 福岡のパワーの源は…(2023.12.01)
- 濱田あや 『デュフリのガヴォットとシャコンヌ』(2023.11.30)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 帰ってきたウルトラマン 『第12話 怪獣シュガロンの復讐』(2023.12.08)
- 冬木透 『夕日に立つウルトラマン』(2023.12.09)
- 『飄々と堂々と 田上明自伝』 田上明 (竹書房)(2023.12.07)
- グレン・グールドの『バッハ フーガの技法』(2023.12.06)
- 『首』 北野武 脚本・監督・編集作品(2023.12.05)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 帰ってきたウルトラマン 『第12話 怪獣シュガロンの復讐』(2023.12.08)
- グレン・グールドの『バッハ フーガの技法』(2023.12.06)
- 香椎宮にて(2023.12.03)
- 『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』 竹林亮 監督作品(2023.12.02)
- 福岡のパワーの源は…(2023.12.01)
「歴史・宗教」カテゴリの記事
- 『失敗の科学』 マシュー・サイド (ディスカヴァー・トゥエンティワン)(2023.12.10)
- グレン・グールドの『バッハ フーガの技法』(2023.12.06)
- 『首』 北野武 脚本・監督・編集作品(2023.12.05)
- バッハ『フーガの技法』を見る(2023.12.04)
- 香椎宮にて(2023.12.03)
コメント