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2013.06.11

ずぼらな瞳(笑)

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 なうちに書いておきましょう(笑)。
 ご存知の方も多いかと思いますが、民主党細野豪志幹事長がツイッターで蓮舫議員の愛犬に対し「お〜。ずぼらな瞳ですね」とおつぶやきになりました。
 おそらく人類史上初めて「瞳」に「ずぼらな」という形容動詞を付した瞬間でしょう。最初で最後かもしれない。いや、案外はやるかも?
 しっかし、このニュースを見た時は死ぬほど笑いましたよ。2chでは当然ネタにされてました。「漢字クイズとかやってる連中が、まさか日本語を間違えるとは」「結婚式で『ふしだらな娘ですが~』言うレベルだなw」などなど(笑)。
 ギャグだとしたらこれはかなり高度なセンスです。あの二人というキャスティングやシチュエーションも最高ですし、「つぶら」と「ずぼら」の微妙なアナロジーとギャップも面白い。
 「ずぼら」はもちろん「だらしない」という意味。近世から使われだした言葉でして語源ははっきりしないのですが、「坊主ら」の倒語「ずぼうら」から生まれたという面白い説もありますね。たしかに近世、生臭坊主を半ば馬鹿にして「ずぼう」とか「ずぼ」とか言ったようですから、可能性はあります。
 それにしても、いやあ「ずぼらな瞳」という表現は素晴らしい。それも蓮舫さんの犬ですから。いきなり「お〜。だらしない瞳ですね」と言われた犬は迷惑でしょうけど(笑)。地球史上そんなこと言われた犬もいないでしょう。
 ちなみに「つぶら」はもちろん「円」です。円谷プロの「円」。丸いということ。
 「つぶら」という言葉は「ずぼら」よりはずっと古い。当然語源は「粒」と関係あるでしょう。形容動詞には「〜ら(なり)」という形が多くあります。
 この季節の風物詩でもある「かたつむり」の異名「まいまいつぶら」の「つぶら」も「円」と考えられます。「まいまい」は「舞ひ舞ひ」です。「舞う」は「回る」と同源ですから、あの殻の螺旋状のデザインそのものが「まいまいつぶら」ということでしょう。
 ところで、間違いを指摘され、蓮舫さんの苦しいフォローを受けた細野さんの返しもまた素晴らしかった。

 「かたじけない」

 これはコントか?w
 「かたじけない」の用法も微妙と言えば微妙。もともと「かたじけない」とは「高貴なものに対して下賤なことを恐れ屈する気持を表わす」言葉です。幹事長が蓮舫さんに対して恐れ屈してどうすんの?ま、ある意味怖いけど(笑)。
 それともお犬様に対して不敬をはたらいたから切腹するとでも?
 いや〜、日本語は面白い。深い。今日クローズアップ現代で「オノマトペ」を取り上げていましたっけ。論理的な言語よりも感覚的な「音」の方が情報量が豊富であると。もともと日本語にはオノマトペが多く、それをもって劣等な言語とのレッテルさえ貼られたこともありましたが、いえいえどうして、比較的少ない音韻からこれだけ豊かな言葉が生まれ、また音韻が少ないことによって生じるアナロジーによる言葉遊び(ダジャレなど)が発達したことは、世界に誇るべきことだと思いますよ。


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コメント

お腹のそこから笑わせていただきました
『ずぼら』に続き『かたじけない』
細野さん
深い意味があれば、もっと面白いのに^^
意味などないのでしょうね

投稿: なかた | 2013.06.13 16:55

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