一歩ハミ出す勇気
鈴木秀樹選手優勝おめでとう!
今日は中二の娘と、昨年末の餅つき神事以来、鈴木選手の大ファンになった高校1年生の女子を連れて、IGFのGENOME26を観戦。
若手日本人によるイノキ・ゲノム・トーナメントで、3連勝した鈴木秀樹選手が見事優勝しました。私にとっても、高1女子にとっても素晴らしい一夜となりました。
いやあ、ここ数回裏切られっぱなしだったIGFの興行でしたが、今日はなかなか面白かった。
もちろん「一寸先はハプニング」という意味では、いつものIGFらしさ満載でしたけれども、それが今回はうまい具合にうねりを作るに至っていまして、高い満足感を得られました。
それぞれの選手がある意味バラバラの個性を持ち、全く「予定調和」でない、いわば「未定不調和」な戦い模様が、ようやく大きなデザインになったような気がしましたね。
メインの決して美しくはないドタバタ劇も、世間一般の「予定調和」に対する強烈なアンチテーゼとして、不思議と魅力的に映りました。
その点、ドタバタの中にもピカ一の美しさを表現した鈴木選手のドラゴン・スープレックスは、実に説得力がありましたね。
うん、プロレスは難しい。深い。改めてそんなことを思いました。これほどの「モノ」世界は、現代においてはそうそうないなと。モノノケ的な不随意さ、不如意さが、いつか美しさに昇華されるという、まあ、近代自然科学&工業&貨幣経済社会(コト社会)では考えられない現象ですね。
裏切られ続けながらも諦めなかった私自身にも「よく頑張った!」と言ってあげたい(笑)。
会場で配布されたパンフレットに、実に趣深い言葉がありましたね。猪木さんの新しい名言。
「一歩ハミ出す勇気」
もちろん、踏出力。でも表現されていた「一歩踏み出す勇気」のセルフ・パロディーです。
いや、これはパロディーではなく、明らかに進化させたものですね。
「踏み出す」というのは「始める」ということです。他人ごととして批判や称賛をしているばかりではなく、自らが行動するということですね。まさに今の日本人に足りないのはこの力です。政治を取り巻く国民の様子を見ていても、それを強く感じますね。
そして踏み出したら、次は「ハミ出す」ことが必要だと。これもよく分かるなあ。始めてみると、今度は動きを継続するために守りに入ってしまうことが多いじゃないですか。言葉だけの時(つまり踏み出していない時)と比べて、実は行動している時(踏み出したあと)の方が、ずっと常識やら伝統やら習慣やら前例やらしきたりやらに縛られてしまう。
そこを破ってハミ出さなければ。「守破離」ですね、これは。まず守って、そこを突き破り、そして離れていく。
たしかに「踏み出す」よりも「ハミ出す」方が、勇気が必要です。ほとんどの場合、誰も味方についてくれませんから。それどころか敵ばかりになる。馬鹿にされるのも当たり前。
猪木さんでさえ、最近「ハミ出す」ことの重要性に気づいたわけですからね。我々凡人にとってはとんでもないエネルギーを要することです。
でも、私は今日本気で思ったんですよ。もっと「ハミ出そう!」と。それが世の中を変革する原動力になるのなら、自らハミ出そうと。
そんな素晴らしい決意を促してくれた今日の興行は、私にとっては本当に「神興行」でした。最初の不調和や不協和にめげず、続けていればそれがいつかちゃんと形になる…正しいと信ずる「破格」なことを、勇気をもってやっていきます。
追伸 それにしても石井慧の試合は眠かったなあ(苦笑)。「ハミ出す」どころか「踏み出す」ことさえなかったように見えました。彼にももっと勇気を持ってもらいたいなあ。
試合結果等の詳細はこちらでどうぞ。
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