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2013.05.28

エレクトリック・ライト・オーケストラ 『Love Changes All』

Electric Light Orchestra

 然思い出して数年ぶりに聴いてみました。
 なんで突然思い出したかというと、放課後学校でピアノをポロポロ弾いていたら、ある王道コード進行になっていきまして、あれ?この進行の曲ってなんだっけなあ、いろいろあるはずだけど…と考えること3時間。
 たくさんあるはずなのに具体的には1曲も思い出せない(笑)。王道すぎるのだろうか…と思っていたところ、ついにこの曲を思い出しました!
 久々に聴いてみたら、なるほど王道だけれども、そこはさすが職人ジェフ・リン。ちっとも陳腐になっていないではないか。うまいなあ。
 だいたいですね、こんな完成度の高い名曲が実際はリリースされなかったのです。
 この曲はかの映画「Xanadu」のサウンドトラック(オリビア・ニュートン・ジョン&ELO)のセッションの際にレコーディングされたものだそうです。たしかに音作りの感じがあの時代のELOですね。ジェフ・リンのポップ路線全盛期という感じ。
 名曲量産時代ですから、結局アルバムには収録されませんでした(つまり映画でも使われなかった)。
 そして、お蔵入りになったこの曲が日の目を見ることになったのは、レコーディングから20年後の2000年。ベスト・セット・ボックス「FLASHBACK」にボーナス・トラックとして収録されたのです。
 私もこのボックス・セットを買い、初めてこの曲を聴いて、ああ、なかなかいい曲だなと思った記憶があります。
 この冒頭の王道コード進行ですが、いわゆる下降音形による超王道ベースラインに、ちょっと凝った和音を乗せたものですね。これを初めて使った、つまり発明したのは誰なのだろう。クラシックの世界でもありそうでなさそう。
 どなたかご存知でしたら、ぜひ教えて下さい。あるいはこのコード進行を使った曲(およびそれに近いもの)を思いついた方は教えて下さい。たくさんあるはずなのに全然出てこない(笑)。
 ちなみに、「FLASHBACK」では、映画の主題歌でもあった超名曲「Xanadu」のジェフによるボーカル・バージョンが収録されていました。これもこうして聴くとまた格別ですね。

 ジェフのすごいところは、王道中の王道がコテコテにならないところです(いや、充分すぎるほどコテコテだ!と言う人がいることも認めますが…笑)。それは工夫というかアイデアが非凡だからですね。王道の中に「一歩ハミ出す」才能があるんです。
 このXanaduなんかも、ここでこういう展開かというコード進行やブリッジが聴かれますよね。それが一流と超一流の違いです。
 彼は自他共に認めるビートルズ・フリークでありますが、ある部分では完全に師匠を超えています。守破離の離まで行っているということですね。だから、ビートルたちも彼を認めたのでしょう。

 最後にやっぱりオリビア・ニュートン・ジョンのボーカルで超名曲を聴いてみましょう。オリビアの良さを200%引き出した楽曲であることが再確認できます。

 この映画よく観ると(いやよく観なくても)実にノーテンキないい映画ですね(笑)。そして、オリビア、すごい。アイドル性とカリスマ性高いわ。

Amazon FLASHBACK

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コメント

もうお聴きだと思いますが、ZoomのボーナストラックOne Dayもなかなかよさげな曲ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=jluzN5XgseY

投稿: TKJ | 2013.05.31 18:16

ご存知かも知れませんが、Jeff Lynne、ELO名義でハイドパークの野外ロックフェスにヘッドライナーです。

http://www.bbc.co.uk/events/ernv4f
http://blue.ap.teacup.com/jeff/3291.html

投稿: TKJ | 2014.06.14 07:34

TKJさん、おはようございます!
情報ありがとうございます。
こ、これはビッグニュースですね!
どういう内容になるのかなあ。
ホントついででいいから日本にも来てほしいですね。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2014.06.14 08:01

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