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2013.04.26

『児玉誉士夫 巨魁の昭和史』 有馬哲夫 (文春新書)

204213_01_1_2l 日のバタヤンに続き「昭和ノスタルジー」。
 非常に面白かった。ドキドキワクワク読んでしまった。
 面白いですね。まるで任侠映画を見たあとのように、なんだか自分が黒幕になったような気分になってしまって、職員室で中学生相手にとある「裏取引」を要求してしまった(笑)。
 まあ、相手の中3女子は「えっ?そんなの関係ねえの人?」って言ってましたが。そりゃ小島よしおだろ!というオチでしたが(笑)。
 なぜ今、児玉誉士夫の本を読んだのか。それはやはり彼が今の日本に足りないモノを持っているからです。
 詳細はこの本を読んでいただくとして、とにかくスケールのでかい「任侠道」がそこにあるんですよね。
 弱き日本を助け、強きアメリカを挫く。
 強大なアメリカという国家を翻弄し続けた男。
 ロッキード事件で彼の名前を知ったのは、私が小学校6年生の時でした。当然当時の私は、小佐野賢治の「記憶にございません」をギャグで使ったり、ピーナッツがどうのこうのとか、友人の「こうちゃん」をコーチャン氏にひっかけたり、そんな程度の認識しかありませんでしたから、児玉誉士夫についても、なんだか悪そうなオヤジだな、金の亡者とはこういうヤツのことかと思ったくらいでした。
 そして、もうすぐ生まれて半世紀になろうかという今、期せずして政治の世界に裏側から関わるようになって(?)、突然彼のことを思い出して俄然興味が湧いてきたのです。不思議と言えば不思議。
 私の住み着いた山梨という土地が特別なのかもしれませんね。なんか地霊みたいなモノがあって(いて)、私を導いているようにも感じる。
 小佐野賢治は山梨の人ですよね。いかにも甲州商人という人物。彼についてはまたいつか書きますけれども、実は児玉誉士夫も山梨と関係しているんですよね。私はそのことをこの本を読む前にたまたまある方から教えていただきました。
 児玉誉士夫はあの塩山の奥の乙女高原(学生時代によく行きましたっけ)の鉱山の権利を持っていた時期があるんです。あそこで水晶やらタングステンやらを掘っていた。
 そう、今でこそレアメタルという言葉が流行っていますが、児玉誉士夫は戦前からすでにレアメタルに手を出している。すごい先見性を持っていますね。
 私はここで大久保長安を思い出しました。こちらで少し紹介した、甲斐の国、いや日本を裏で動かした謎の人物です。
 なんとなく末期(まつご)も含めて大久保長安と児玉誉士夫を似ているような気がします。いずれもとんでもない大金を動かし、また政治を動かしましたが、その裏に個人を超えた大義を感じるんですよね。
 児玉誉士夫が生涯に動かした金は一国の国家予算に匹敵するような額かもしれません。しかし考えてみればそんな金、個人で使いようがない。結局、大義のために特定の人物や団体にそれを流していたわけですよね。
 その大義とは、失われた日本を取り戻すこと。自主防衛のための再軍備。
 なんなとく最近よく聞く言葉ですね。著者の有馬さんは、児玉誉士夫と伍す昭和の「政治プロデューサー」は、安倍晋三さんのおじいさん岸信介しかいないと書いています。
 そして私が最近深く関わるようになった昭和の天才仲小路彰。
 なるほどそうした昭和の亡霊(という表現が適切かどうかは別として)たちが、平成の私たちを内側から突き動かしているのかもしれません。
 現代の「フィクサー」「黒幕」「政治プロデューサー」はいるのか。いるとしたらそれは誰なのか。
 それは私です…というのは冗談として(笑)、私はもしかするとその人を知っているかもしれません。

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