『未来学原論-21世紀の地球との対話』 仲小路彰 (国書刊行会)
今日も昭和の巨魁を紹介します。昨日の児玉誉士夫の記事にも登場した仲小路彰。児玉とは全く逆の生き方をした昭和の天才でした。日本に、世界に与えた影響は、もしかすると児玉誉士夫以上だったかもしれません。
そして、今もまだその影響は続いている。いや、今こそ彼の思想、哲学は生かされねばならない。
彼の無数の言葉たちは、21世紀のために遺されました。ある意味彼の予言のとおり、20世紀は終わり21世紀はやってきたのです。そして、彼はさらなる未来を詳細に記述している。それを今読まずしていつ読むのか。
この「未来学原論」は、そうした未来志向の仲小路哲学の集大成のような著書です。その内容は、とても一人の人間が書いたとは思えないほど広く深い。私がここで彼の言葉を要約して提示することなどとてもできません。
今日はあえてこの「未来学原論」からではなく、別の文章から彼の言葉を紹介しようと思います。
実は今夜もまた仲小路彰の直弟子の方のお話をうかがう機会を得たのでした。お酒を飲みながら楽しくお話しました。
また、お話だけでなくいろいろ貴重な資料をお借りすることができました。さらに仲小路彰が住み、思索や創作に没頭し、多くの歴史的人物が訪れたという場所にも案内していただきました。
ちょっと変な言い方になりますが、今夜は仲小路彰さん御本人と一緒にいるような気がしたのです。
私のような小人に彼の壮大な未来学の全てを理解することができるわけはありませんが、しかし、一方で私の霊性というか、直観のようなモノは明らかに仲小路彰のそれと共鳴していたのです。
それが「一緒にいる」感覚なのだと思います。
私というメディアを通して、仲小路彰が世に出そうとした言葉は、これです。世に出ていないある文書の中の一節。
「自らの意思とは、必ず内的綜合の力の発現を見る。綜合の力がないものは意思ではない。意思と総合力は不二一体であり、原因結果の一体であり、意思の原因があって後に、綜合の結果がある」
これは未来学の基礎的な考え方です。
本当に不思議なのですが、私は彼のこうした思想を知る前(寸前)に、似たようなことを考え始めていました。そう、時間は未来から過去へと流れているという考え方ですね。
実は今はあの記事に書いた内容とは少し違う発想をしているのですが、未来に原因があって現在に結果が現れるという基本の部分は変わりません。
その後、仲小路彰の同様の発想に触れることになり、本当に驚きましたし、非常な勇気をいただく結果になりました。不思議なシンクロ。
実は上記の抜粋文の周辺には「不二」という言葉も多数登場しており、最後には「神人不二」に至ります。私が9年前にこのブログを始めた時に、「不二」という言葉になぜかこだわった、その意味もなんとなくここへ来て分かってきたような気もします。
やはり全ては未来のためのその時々の現在(今から見れば過去)であったということですね。
仲小路彰の未来学を理解するには、彼のグローバリズム(世間で言われる狭義のそれではなく「地球主義」という球体的発想)に触れる必要があります。当然この未来学原論にはそれについても書かれています。
この膨大で壮大な「未来学原論」も、仲小路彰の全体像からすると、本当にほんの一部に過ぎません。富士山の一隅を観察しているような感じです。
千年に一人とも言える大天才が努力に努力を重ねて到達した境地に、私たち凡夫が近づくことは非常に難しい。しかし、多数の人の「意思」が対話を重ねれば、結果として「綜合」され、私たちと仲小路彰が「不二一体」になるのではないでしょうか。
そういう意味で、この本は仲小路彰の思想哲学の良き入り口となると思います。
ぜひ皆さんも、地球の未来のため、すなわち自分の未来のために、彼の遺した言葉を学んでみませんか。
手にして、目にしてみれば分かります。現代の未来のバイブルを手に入れることができるのですから、この金額は決して高くありません。
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