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2013.03.16

初めての卒業式…

Img_6072 日は我が中学校初めての卒業式でした。開校して3年。学校生活の全てが新しい挑戦、創造の日々であった第一期生が、本当にたくましく大きく成長して卒業して行きました。
 涙、涙…まさに有終の美。3年間の総決算にふさわしい素晴らしい卒業式でした。3年間ともに歩んできた保護者の皆さん、先生方、そしてなんと言っても生徒たちに感謝したいと思います。
 私自身にとっても非常に充実した3年間でした。人生の特別な思い出となりました。この歳になってもまだ自分が進化するのだな、それも他者のおかげさまであるということを再確認させていただきました。ありがとうございました。
 今日の卒業式、クライマックスはやはり卒業生の答辞でしたね。ここに偽らざる我が校の姿、みんなの気持ちが表現されていると思いますので、掲載させていただきます。
 卒業生諸君、本当におめでとう!…とは言え、20日からみんなと3泊4日の修学旅行(卒業旅行)なんだよな。我ながら(?)面白い学校です(笑)。


   答 辞

 道端に残っていた雪も、春のやわらかな雨が降るたびにすっかり少なくなり、朝に見上げる富士山の姿も、どこか春らしくなってきた今日の佳き日に、晴れて卒業証書を手にすることができる、ぼくたち富士学苑中学校第一期生二十五名は、三年間のかかえきれない思い出を胸に、今この式に臨んでいます。
 大きな希望と不安でいっぱいだった入学式。二十五人全員が主役のドラマがその日に始まりました。
 先輩のいない学校。ついこの前まで小学生だったぼくたちにとって、真っ白な台本を渡されたようなものです。
 しかし、ぼくたち二十五人は、全員が明るい未来を思い描いていたからなのでしょう。笑顔でスタートを切ることができました。
 校舎には先輩はいませんでしたが、ぼくたちを導いてくれる人はたくさんいました。高校の先輩の皆さんは、主にクラブ活動を通じて、本当にいろいろなことを教えてくださりました。
 また、先生方や、父や母をはじめとする家族が、いつも温かい目でぼくたちを見守り、応援してくださりました。
 一年生の間は、自分たちで何かを計画し実行する力は、正直なかったと思います。
 しかし、入学から一年が経とうかという時期になると、ぼくたちは急激に成長したような気がします。
 分からないながらも、みんなで協力して新しい行事などをゼロから創り上げたことが、自信につながっていったのでしょう。
 そしてやはり、後輩ができる、自分たちは先輩になるんだという意識の芽生えが、ぼくたちに大きな力を与えてくれたのだと思います。
 この式にも参列してくださっている一、二年生の皆さん。皆さんの存在がぼくたちを多く成長させてくれたのです。
 皆さんとの協同作業で特に印象に残っているのは、中学校独自の文化祭である「葵江祭」です。
 第一回「葵江祭」。幕が開く直前に、全員で組んだあの円陣のことは、決して忘れられません。
 みんなの努力と前向きな心が一つになった瞬間でした。
 第一回の成功を足がかりに、さらに進化を遂げた、昨年秋の第二回「葵江祭」も、本当に奇跡的な大成功を収めることができました。
 五時間に及ぶ全ての演目が終った時の、あの充実感、感動、感謝の気持ちは、ここ富士学苑中学校でなければ、そして、このメンバーでなければ味わえないものだったと思います。
 本当は、あの時間が終ってほしくなかったのです。いつまでも「葵江祭」が続いてほしかった。みんながそういう気持ちでいたことを思い出します。そんな経験はなかなかできるものではありません。
 三年生だけでなく、後輩たちも、また先生方も含めて、その中の一人でも抜けていたら、あの大成功はありえませんでした。
 この富士学苑中学校があり、このメンバーが揃ったこと自体が、ありがたい、奇跡的なご縁でした。その象徴があの「葵江祭」だったのだと思います。
 また、ぼくたちは勉強面においても、とても充実した三年間を送りました。
 高校に進学したのちのことを念頭に、まず自分の力を知り、自分に何を課せばよいのか考え、自分で計画を立て、それを実行して反省する、一年生の時から、それを徹底的に教えていただきました。
 特に担任のD先生は、時に厳しく、時に面白く、ぼくたちの夢を叶える手助けをしてくださいました。
 三年間の、その時々の先生の言葉や表情を思い出すと、そこには先生が描いたぼくたちの未来像があったことに気づきます。
本当に感謝しています。
 一方、他校では味わえない礼拝や接心、また米作りや全校での合唱など、全ての体験がぼくたちの心を豊かにしてくれました。そんな中、クラスの中でぶつかり合いが起きることもありましたが、今となってはそれも全てぼくたち三年生には必要なことだったと感じます。
 中学生活に限らず、生きていくには、苦しみや痛みや衝突は避けて通れません。そこから逃げたりごまかしたりするのではなく、真正面から向き合って乗り越えていく。そんな力をこの富士学苑中学校はぼくたちに与えてくれたと思います。
 先生方、本当にありがとうございました。
 ぼくたちは、四月から富士学苑高校に進学します。この中学三年間で身につけた力を、それぞれが存分に発揮し、富士学苑高校の新しい歴史を創る主人公になれるよう、さらに精進していきます。
 在校生の皆さん、いよいよお別れの時です。ぼくたち一期生は本当に精いっぱい、力いっぱいやってきました。なんの後悔もありません。
 これからは皆さんが新たなドラマを創り上げていく番です。ぜひ一期生に負けない富士学苑中学校の文化と歴史を自分たちの手で創造してください。
 ぼくたちは今度は高校生として、自分たちがしてもらったことを皆さんに返していきたいと思います。
 そして、一番身近なところで、ぼくたちの成長を温かく見守ってくれたお父さん、お母さん、三年間ぼくたちを富士学苑中学校に通わせてくださり、本当にありがとうございました。
 おかげさまで、ぼくたちはこんなに大きくなりました。この御恩を忘れず、富士学苑高校での三年間をさらに充実したものにしたいと思います。楽しみにしていてください。
 最後に、どうしても言いたいことがあります。
 理事長先生がいつもおっしゃるように、富士学苑は家族です。ぼくたちはこんな素晴らしい家族の一員になれて、本当に幸せでした。そして、これからもずっと、みんな家族でいたいです。
 この素晴らしい家族が、さらに絆を深めていくことを願い、答辞といたします。

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