三陸沖強震及津浪報告(昭和8年3月3日)
NHKのマイケル・サンデルの白熱教室@東北大学 「これからの復興の話をしよう」を観ました。
復興…これは遅れるのはしかたない部分もあります。被災地に住みたい人と住みたくない人がいるからです。その調整は難しい。
どなたかが言っていました。115年に3回も大きな津波に呑まれたと。
しかし、過去2回に関しては、また同じ場所に街が「復興」されました。
漁業や商業のことを考えれば、当然海岸近くの平地に街を作りたいと思います。また、大きな津波はもう自分が生きている間には起きないだろうという予想(いや現実的には生きている間には起きないという保証)も成り立ちますので、たしかにそういう「復興」も人間の営みとしてありえます。
一方で、失われた命、または命を失うのではないかという恐怖の記憶も当然強く残ります。もう住みたくない、自分の子どもや孫にこんな思いはさせたくないと思うのも当然です。
そのバランスが時とともにどんどん崩れていきます。人間は忘れるようにできています。そのように脳が進化したからです。
こういう言い方は不謹慎かもしれませんが、復興が遅れるのはその「忘却」に時間がかかるからです。
いや、それがいいとか悪いとか言っているのではなく、人間はそういう生き物であるということは忘れたくないということです。
明日は3月3日ですね。ひな祭り?
たとえばこの日に何があったか、そしてその時人間が何を思い、その後どのように考えたか、それを知る人はあまりいません。
1933年3月3日、昭和三陸地震によって昭和の三陸津波が発生し、大規模な被害が発生しました。今から80年前のことです。
もちろん、その後、あの田老の巨大防潮堤が築かれたりしましたが、やはり人々は被災した海岸沿いの平地に戻って来ました。戻って来たどころか、戦後はより大規模な街が作られ、人口は増加することになります。
そして、2011年の東日本大震災。
復興とは何か、どうすることが復興なのか、どのように復興させればよいのか…歴史に学びながら私たちは生きていかねばなりません(もちろん火山の麓に住む私も)。
今日は一つ、80年前の人間の「思い」と「考え」と「願い」がこめられた資料を紹介しましょう。
先日紹介した国会図書館の近代ライブラリーにあった「三陸沖強震及津浪報告」です。
平成の三陸津波については、映像時代、ネット時代ということもあって、以前よりもずっと膨大な資料と報告が残ります。
つまり、私たちの「忘却」を妨げるものがたくさんあるということですから、当然のように「復興」は遅れるでしょう。そして、それは悪いことばかりではないのです。
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