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2013.02.09

ロックが宇宙に飛び出すためのリズム(ビート)

20130210_112220 日は「厳寒の富士吉田で冬の銀河を観る(聴く)会」を開催しまして、全国から熱心なフジファブリックファンの皆さんにお集まりいただきました。
 夜7時から始まった講義は日をまたいで延々6時間続き、みんな寝食忘れてひたすらフジファブリックについて志村正彦について語り合いました。
 厳寒どころか熱い熱い討論で、結局冬の銀河は見ずじまい(終了時には曇っていました)。いやあ、ロックの世界はなかなか深いですなあ。いちおう講師という立場の私も、皆さんの意見にいちいち納得させられ、勉強させていただきました。
 皆さま、お疲れ様でした。ありがとうございました。
 ま、結局のところ志村正彦は天才、罪な男という落ち着くべきところに落ち着いたのではありますが(笑)、そこに至るまでの「軌道」が実に面白かった。
 今日はそんな濃〜いセッションの一部、表面的なところだけちょっと紹介します(核心部分については、参加者のみのヒミツ)。
 当然出発点は名曲「銀河」でありました。まずはこのとんでもない名曲(迷曲?)を聴いてみてください。

 この記事で取り上げるのはこのあまりにユニークなイントロに顕著である「タッタカ・タッタカ…(ズンズク・ズンズク)」というリズムです。
 特にベースが一定の音程を保ちつつドラムがこのリズムを叩く時、我々はある種の疾走感、推進力を感じるものです。
 私はその説明をする際にELOの「Shine a Little Love」(1979)を聴いてもらいました。志村くんのCDコレクションを見せていただいた時、この曲が含まれているアルバム「Discovery」があったからです。

 お聴きになってわかるとおり、奥田民生さんもこうした音作りに多大な影響を受けていますよね。キラキラシンセとかPuffy用に露骨にパクってましたし(笑)。
 次に聴いていただいたのは、この曲が発表されヒットした1ヶ月後に日本で発売された八神純子さんの「ポーラー・スター」です。長調になるサビの部分に注目(注耳)。

 う〜ん、懐かしいですね。ディスコブーム時代ですな。かっこいい。ライヴでやりたい曲の一つですな。今年の我が歌謡曲バンドのテーマは「八神純子&渡辺真知子」であります。
 さて、続きまして、数日前に発売されました(新生)フジファブリックの新曲、アニメ「宇宙兄弟」のオープニングにも使われている「Small World」です。

 まさに宇宙に飛び出す疾走感を表現していますね。銀河、ELO、北極星、Small World、これらに通じている宇宙的(スペーシー)な疾走感、宇宙船(UFO)の推進力は、このリズムが生んでいるのですね。
 なぜこのリズムがそういう感じを抱かせるかの科学的分析は難しいと思いますが、世界共通でそう思うというのは興味深いですね。
 なんてことを思ったり語ったりしていたところ、受講者の方から、フジファブリックのメンバーもELOを例に出してそのことを語っているということを教えて頂きました。こちらのインタビューをご覧ください。私はこれを読んでいなかったのでビックリ…というかヤッパリと思いました。
 ただELOファンからしますと、この「ELOビート」というのは、まさに「ありそう」レベルのものでありまして、実は「Shine a Little Love」以外にはあんまり使われていません。ELOマニアにとってはこの曲自体が決して代表曲とは言えませんし(苦笑)。ま、それほど一般にはこの曲の印象が強いということでしょう。たしかに当時「変な曲だなあ」と思いましたっけ(笑)。
 もう一つフジファブリックとELOの微妙な共通点。両者ともEMI(東芝)系列からSMC(ソニー)系列に移籍し、曲調が大きく変化しました。それも両者とも全く同じような傾向から同じような傾向に…レコード会社文化というのを感じざるを得ません。
 作品が「売れる(多く聴かれる)」ということがはらむ矛盾と苦悩は、どの時代の音楽家(のみならずあらゆる芸術家、表現者)が体験することであったのでした。
 次回の講義はまた桜の季節(当地では4月の下旬)に開催する予定です。皆さんぜひおいでください。

Amazon FAB FOX ディスカバリー(2013) Small World

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