仲小路彰と三浦環
今日は世界のマダム・バタフライ三浦環の誕生日です。
作曲家のプッチーニ自身が「世界でただ一人の理想的な蝶々」と評したと言われる日本を代表するオペラ歌手、三浦環。
実は彼女、一昨日、昨日と紹介した「忘れられた昭和の天才 仲小路彰」と深い関係がありました。
そう、三浦環は戦争によって歌手活動を禁止されてのち、山中湖に母親とともに疎開して余生を送りました。
環が山中湖三国荘別館に疎開したのは昭和18年の2月。仲小路彰が疎開したのは昭和19年6月。環が入院のため上京したのが20年の暮れということですから、1年半ほど二人は近くに住み親交を深めたようです。
三浦環が山中湖岸で富士山を仰ぎながら発声練習をしたという話は有名です。おそらくは仲小路彰もそれを聴いたことでしょう。当然、「世界の蝶々夫人」の「ある晴れた日に」も聴いたことでしょう。
そして、仲小路彰は三浦環のために歌曲を作曲しました。それがどのような作品なのか、今となっては誰も知り得ません。
今でも彼の作曲した楽譜群が彼の住んだ家に積み重なっていると言います。その数1000以上と言われています。本格的なオペラも作曲しているようですが、そこには三浦環の影響、三浦環から得た霊感というのも働いていることでしょう。
戦争末期に富士山の麓で、世界的な天才二人が出会っていたというのは実に不思議であり、かつ感動的です。(追記…ある方から教えていただきました。すでにその前から仲小路と三浦はつるんでいたんですね)
不遜ながら私は、今まで培ってきた音楽の知識と人脈を利用して、なんとかこの天才たちの隠れた偉業を発掘、復活させたいと目論んでいます。ご協力をお願い申し上げます。
世界のプリマドンナ三浦環は遺言によって母親とともに山中湖平野の寿徳寺に眠っています。
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