山梨県による富士山噴火広域避難計画素案
さすがに他人事ではありませんね。なにしろ我が家の住所は「富士山」です。
将来的には100%噴火する富士山の懐に住んでいるわけです。
私は3.11の時に、巨大津波が想定される地域に住んでいた方々に対して厳しいことを言いました。歴史的に危険と分かっているのに、なぜそこに無防備な街を作ったのかと。
その発言に多方面から非難のお言葉をいただきました。お前にそんなこと言われたくないと。自分も危険を顧みずそんな所に住んでいるではないかと。
たしかにその通りであると反省もしましたが、反面やはり違いもはっきりさせておかなければならないとも思いました。
少なくとも私は毎日、今日明日にでも富士山が噴火する可能性がある、噴火の兆候があった際にはこういう判断をしようということを考えて生活しています。
富士山からの大きな恵みをいただくとともに、その危険性も常に意識し、また、人知の及ばぬ巨大なエネルギーに対する畏怖の念を忘れることなく生活させていただいています。
また、絶対とは言えないまでも、「噴火」という自然現象には、他の災害を招く自然現象よりも比較的兆候をつかみやすい、兆候が長期にわたり検証および対処に余裕を持てる、素人でもその兆候をとらえることが容易であるという特徴があります。
そういう観点において、自らと家族の命にかかわる危険性と、他の地域では得られない様々な恩恵とを天秤にかけて、人生を賭してこの地に住むことを決めました。
今でもその15年前の決断は間違っていないと思っていますし、年々素人なりの観測体制やチェック体制を整えてきました。
もちろんそれでも絶対安全に避難できる、あるいは家族の命を守れるという保証はありませんが、人事を尽くしてのその時はその時、天命を受け入れるしかありません。
今回発表された避難計画の素案は、私の素案?からするとちょっと甘いくらいですね。
今回の被害想定では、我が家は第2次避難ゾーンということで、火砕流や溶岩流の到達が3時間以内の範囲に入っています。私の想定では、最悪最速、すなわち直近3キロ北方に火口ができて噴火した場合、そしてそれがたとえば今日のように大雪のあとだったりすると、融雪型火山泥流が我が家に到達するまでに2分と読んでいます。
これは正直逃げられません。津波どころの騒ぎではありません。逃げる間もなく、家ごと一気に持っていかれるでしょうね。
あるいは噴石などが直撃する可能性もあり、まさにその時はその時ということになります。
しかし、これはあくまでも直近の火口で前兆なく突然噴火が起きた場合のことであって、その確率は非常に低いと考えています。
感覚としては、地震で死亡したり、交通事故に遭って死亡したりする確率よりはずっと低いと考えています。
この最悪のケース以外は、確実に前兆をとらえ、余裕をもって避難できると想定をしているわけです。
まあ、最悪のケースを考えていては、誰も富士登山さえもできなくなってしまうわけですからね。
とにかく日々忘れないことです。忘れなければ災害を避ける、あるいは軽減することは可能です。
我が家は以前、緊急火山情報時には強制的に避難させられる区域に入っていましたが、それ以前に臨時火山情報が出た時点で自主避難をする予定でいました。
現在は噴火警報のレベル2が発令されたら、自主的にもう少しふもとに生活の拠点を移す方針でいます。あるいは気象庁の警報が出ていなくとも、私的な観測を通して噴火の危険性を察知した場合は迷わず1次避難をします。
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