『維新・改革の正体―日本をダメにした真犯人を捜せ』 藤井聡 (産経新聞出版)
ニューヨーク・タイムズが安倍首相を異様なほどにバッシングしています。
前回の政権の時は国内メディアが敵でしたが、今度はアメリカをはじめとする外国メディアですか。
今回は前回の反省と失敗に基づき、安倍さんはネット・メディアを利用して国内メディアのバッシングに対抗、あるいはそれを抑えることに成功しているようです。
しかし、外国メディアとなると、言語の問題がありますから、なかなか直接的に反論したり、たしなめたりすることができません。
たとえばアメリカ・メディアがこのようなバッシングに走るのには当然理由があります。安倍さんの「日本を、取り戻す」考えと行動は、アメリカにとって国益にならないからです。
そのへんの裏事情…世の中に跋扈して一笑に付される「陰謀論」よりももっと本格的で陰湿な「陰謀」…が実際にあるのだということを、この本は明らかにしています。
なぜ、1997年以降、先進国の中で日本だけ経済成長が止まり、デフレが続いたのか。なぜ円高が是正されなかったのか。その答えはこの本の中にあります。
まあなんとなく分かってはいたけれども、実際に「アメリカは日本を自分の財布だと思っている」なんて言われると腹が立ちますよね。
私は、時々書いているように、全てを戦後のアメリカ(GHQ)による日本無力化洗脳政策のせいにするのは好きではありません。それをいとも簡単に受け入れて自己洗脳してしまった日本人のせいにしたいと思っています。
いや、日本人のせいと言うよりも、日本人のすごさの証明だとプラスに考えているんですよ。
たとえば、お年寄りが汗水たらして貯めた郵便貯金をアメリカが持って行ってしまったとしてもですよ、それでも日本人は基本隠忍自重している。泥棒にお金を取られても「きっと泥棒さんにも事情があるんだよ」「自分は充分余裕があるし貯めた金も使い道がないし」と思って相手の罪を問わない。
そんなまるで「仏教説話」や「童話」のような世界観があるのだと思っています。
「布施」の精神とも言えるし、「ノーブレス・オブリージュ」とも言える。
究極の共産主義…なんて言うと、特に保守派の方々からは怒られそうですし、相手の悪を助長しているではないかと宗教者からも怒られそうですね。人が良すぎる、正直者が馬鹿を見るとも言えますか(苦笑)。
ま、それはそれとしても、実際に日本が諸外国にとっては「スパイ天国」「工作員天国」であるということを知っておくのは無駄ではないでしょう。
そして、私はそこに1991年の暴力団対策法が関わっている、つまり日本のヤクザ文化が弱体してから、諸外国にとって天国になったと考えていますが、まあそれは蛇足といたしまして、とにかくまずは次の動画をご覧ください。あっという間の2時間ですよ。
著者の京都大学大学院助教授の藤井聡さんと、元経済企画庁審議官・元国際大学学長・元筑波大学副学長で、現在、国際大学・筑波大学名誉教授の宍戸駿太郎さんのお話です。
新しい時代を迎えるにあたって、全国民が知っておかなければならない内容だと思います。ぜひ。
Amazon 維新・改革の正体
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