キース・ジャレット 『Hymns/Spheres』
5月にキース・ジャレット・トリオの最終公演があります。さっそく4枚チケットを取りました。
キース・ジャレット、ゲイリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットのトリオは、今年で結成30周年。この30年間に彼らが成したことは、ジャズというジャンル、いや音楽というジャンルを超えて、あまりに偉大でした。
人間の魂と技術の極致。言うなればモノとコトの最高の止揚を達成でしょうか。それを複数(それも二人ではなく三人)の人間で成し得たというのが、人類にとって大きな出来事だったと思います。
ゲイリーの体調が思わしくないというのが、トリオ解散の理由なのでしょうか。はたしてこのレベルでのトリオ(あらゆるジャンルでの三人組)が次に現れるのは何百年後なのでしょうか。
その最後の瞬間をしっかり味わってこようと思っています。楽しみというか、敬虔な気持ちになりますね。
思えば、キースのトリオ(スタンダーズ)のライヴは過去3回しか経験していませんが、そのいずれもが、音楽を超えた宗教にも近い体験でしたね。あれは本当に言葉で表現できないし、CDやDVDでは記録できない至高の時空です。
まだチケットは手に入れられそうですから、皆さんもぜひどうぞ。
さてさて、今日はそんなキースの古い録音を一つ。トリオではありませんし、ピアノ演奏ではありません。
私は、彼のピアノ以外の演奏も大好きで、このブログでもつい先日ひょんなきっかけからクラヴィコードによる演奏を紹介しましたっけ。
今日のはパイプオルガンです。最近ようやくノーカット版がCD2枚組で出たんですよね。私は今から20数年前、輸入盤中古LPで聴きました。
これもすごい即興演奏ですよ。あの銘器オートボイレンのオルガンを駆使して、そうすトップみならず、パイプの開閉などを調整して、完全にジャンルを超えたオルガンの可能性を引き出しています。
オットーボイレン修道院の1766年カール・ヨーゼフ・リープ作の歴史的オルガンも、まさか200年後にこんな形で演奏されるとは思ってもみなかったでしょう。
おっと、YouTubeにLP盤の音源がノーカットでアップされていました!
スクラッチノイズもまた風情がありますな。さてCDも買おうかな。
Amazon Hymns/Spheres
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