マリアの悲しみとともに
今日はクリスマス・イヴ。そして、志村正彦くんの命日。
私も午後5時には「市民会館」にゆき、全国から集まったファンの皆さんと一緒に「夕方5時のチャイム」を聴きました。
いかにも吉田らしく日没後急に寒くなりましたが、ファンの皆さん、運営する友人の皆さん、片寄さんご夫妻やメレンゲのクボくんらの、志村くんへの愛情によって、なんとも言えない暖かい「場」が生まれていました。
昨日の記事に書きました、佐治先生のレクチャーは「マリアの悲しみ」から話が始まりました。案外そういう視点が抜けていますね。特に日本では。
突然の懐胎に始まり、馬小屋での出産、最愛の息子の受難、死、埋葬…。イエスの背負った十字架も大きかったと思いますが、聖母マリアが背負った不条理な悲しみもまた、あまりに大きかったと言えます。
そう言えば以前ペルゴレージの「悲しみの聖母(スターバト・マーテル)」を演奏しましたが、そこに音として表現されていた悲しみは、どこまでも深く、ある意味ではイエスの復活をもってしても癒されないものであることを雄弁に語っていました。
そこに志村くんのお母様の悲しみを重ねると…言葉では表現しようがありません。
今日は、そのような意味もこめまして、佐治先生のレクチャーで聴かせていただいた名曲たちを紹介したいと思います。
まずオープニングで流れましたのが、バッハの平均律第1番の前奏曲にグノーが旋律を乗せた「アヴェ・マリア」です。歌はキャスリン・バトルです。
このシンプルかつ深遠な前奏曲は、その性質上誰もがそこにメロディーを乗せたくなりますよね。
ちなみに佐治先生は、NASAのプロジェクトでボイジャー探査機にグレン・グールドによるバッハの原曲を搭載することを提案したその人です。
続きまして、伝カッチーニ作曲の「アヴェ・マリア」です。これも有名な曲ですね。歌は天使の歌声と言われたシャルロット・チャーチです。当時12歳でしょうか。今は26歳になり、いろいろとスキャンダルもあったりして、天使というより小悪魔でしょうか(笑)。
レクチャーの最後に流れましたのが、フォーレの「ラシーヌ讃歌」でした。
これには驚きました。私もこの曲が大好きであり、2年前の12月に志村くんのことに関連して、この曲を紹介していたんです。こちらの記事です。
佐治先生は少年合唱による演奏を聴かせてくださいました。この曲にはいろいろな編曲がありますけれども、たしかにこの少年合唱版は心洗われますね。
最後に志村くんのお母さんが大好きだというフジファブリックの「タイムマシン」を聴きましょう。
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