サラダ味とは?
職員室のおやつとして、亀田製菓の「ソフトサラダ」が配られました(笑)。
そこで思ったんですよね。「サラダ味」って全然サラダの味がしないなと。今まで何十年も疑問に思わなかった私も私ですね。いや、職員室の皆さんもよく分からないらしい。先生が世間知らずなのか?
で、さっそく調べてみました。
まずは「サラダ味」の亀田製菓株式会社を標榜する同社のホームページへ。おお、あるある。こちらをご覧ください。せっかくですから引用します。
「サラダ味」の「サラダ」は「サラダ油」のことです。
「サラダ油」がまだ高価だった1960年代、サラダ油をからめて塩をまぶしたせんべいが作られました。その頃の時代の背景として、純日本風の「塩味」とするよりは洋風の「サラダ味」とした方がおしゃれではないかということで名付けられました。それまでのしょうゆ味のせんべいに比べて、斬新で高級感のあるイメージで人気を呼び、以後、米菓の定番の味として親しまれています。
補足ですが・・・サラダの語源はサラダ(SALAD)と言う言葉は英語ですが、その語源はラテン語の「SAL=塩」からきています。その昔、肉料理に付け合わせる新鮮な野菜に塩をかけて食べていた習慣に由来しているそうです。
ということは、「サラダ味」の生みの親は、やはり亀田さんということですかね。
続きまして、「サラダ味」で思い出す「プリッツ」のグリコさんのお宅を訪問してみましょう。こちらです。
これも引用させていただきます。
お菓子業界では、サラダ油をかけて塩味をつけたものを「サラダ味」と呼んでいます。プリッツのサラダ味も、発売当初のお菓子業界の味のネーミングから「サラダ味」と付けました。ただ、菓子業界の一部では、塩のソルトから変じて「サラダ」になったという説もあります。
ふむふむ、基本は似たような感じですね。「お菓子業界」と書いているところを見ると、自分たちは後発だという認識があるようですね。
結局のところ、サラダ油と塩がからんでいることは確かなようです。「サラダ油で揚げて塩をまぶした味」=「サラダ味」で納得しましょう。
ところでところで、その「サラダ油」ですが、なんで「サラダ油」なのか。
これも調べてみるとなかなか面白いことが分かりました。
だいたいですね、「サラダ油」という名称は日本にしかないらしいのです。英語で「Salad oil」は言わない。
これも本家に聞いてみましょう。日清オイリオさんです。こちらをご覧ください。
これもまた引用しましょう。
サラダ油の語源
日清オイリオでは大正13年に日本で最初に「日清サラダ油」という名前でサラダ油を販売しました。
当時日本では、食用油は主に揚げ物等に使っておりましたが、西洋では、生野菜に塩や酢を加えた食用油をいわゆるドレッシングのようにして食べていました。
サラダ油というのは、こうしたサラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味です。生で召し上がっていただくので、より精製の度合いを高めた良質の食用油のことを特に「サラダ油」と名づけました。
ちなみに「あぶら」の語源は獣肉を炙るとでることからきたと言われ、火の上に“にくづき”を乗せて炙る(あぶる)と言う字になるわけです。
なるほど〜。サラダ油も、そこから派生したサラダ味も、日本だけで通用する、いかにも日本らしい文化だということですね。
ちなみに、ラテン語の塩「sal」から、「サラリー」という言葉も生まれました。古代ローマでは兵士に給与として「塩」が与えられたのだそうです。日本でも「敵に塩を送る」と言いますね。送ってもらったのは我が甲斐の国であります。
塩は私たち現代人が考えるよりも大切なものだったのですね。そんなことを考えながら、ありがたく「ソフトサラダ」をいただきました。
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