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2012.12.16

自民党圧勝、政権交代へ…どこかおかしくないですか?

001 …いうタイトルにしたのは、3年前の「民主党圧勝、政権交代へ…どこかおかしくないですか?」という記事のセルフ・パロディーです。
 あの記事を読みますと、その後の民主党政権時代をまるで予言したかのような内容に自分でも驚きます(というか、天変地異以外は誰でも予想されたことだと思いますけれども)。
 そして、これもある意味では予想(予言)どおり、安倍総理誕生が濃厚となりました。私は8月11日の段階で「間違いありません」と言っています。何度も紹介しましたこちらの記事です。まあ、これはけっこう早い方だったのではないでしょうか。解散総選挙後、自民党に政権が移るということではなく、もっとストレートに「安倍首相」誕生という話ですから。
 私はここで、自分を予言者だなんて言うつもりはありませんよ(笑)。ただ、大局的に世界を見て、感じて、そうして時の上流、そう「時間は未来から過去へと流れている」という持論からするとですね、「上流に遡って」未来を望見しているだけです。
 昨日たまたまですが、アキバであの熱狂の渦の中に入りました。そうして、たしかにこういう結果になるなと予感しました。そして、それはある意味危険であるなと思いました。近未来がはっきり見えました。
 アイドルに群がるオタクたちと同じ熱狂がそこにありました。日の丸が乱舞し、麻生さんも安倍さんも何を言っているのか聞き取れないほどの狂騒(取材のヘリのおかげもありますが)の中、私も含めて異様な「祭」に巻き込まれている感覚がありました。もう「言葉」や「中身」ではない。ただ一つの塊の中にいる快感、高揚感。
 瞬間的であろうと、私は、自分が3年前に辛辣に非難した「愚民」と化していたのでしょうか。いや違うような気もする…。
 そうして、この自民党圧勝です。さあ、ではこれからの未来をどう見るか。
 その前に、「どこかおかしくないですか?」という部分について考えておきましょう。
 はたしてこの結果は、私が3年前、「愚民」の「暴走」と称したあの「集団気分」によるものなのでしょうか。
 開票中にツイートしましたとおり、「前回民主党圧勝に沸いた人々が、今度は民主党惨敗ではなく脱原発派敗北に泣いている」のが事実です。
 今回の自民党の獲得議席数は、前回の民主党のそれと似た数字となっていますが、小選挙区制による単純な揺り戻し、振り子現象かというと、やはり何か違うと感じます。
 前政権にうんざりしているというのは一緒ですが、だからと言って、フィクションとしての「民意」に流された感はありません。つまり、「反原発、反増税、反TPP、反改憲」という、性善説にのっとったような、いかにも理想主義的な方向には風が吹きそうで吹かなかった。
 そういう意味においては、最悪の結果は避けられたと思っています。まだ日本は救いようがあるなと。学習能力はあるなと。
 こういうと私はいかにも自民党万歳派に見られそうですが、単純にそういう立場ではありません。結果的には原発はない方がいいですし、増税もない方がそれはいい。TPPは微妙ですが、改憲も「改正」ではなくて「改訂」でいいと思っています。また、極端な右傾化も望ましくありません。もちろん戦争はないに越したことはない。
 しかし、現実の日本は「他者」の中にあるのです。他者への絶対的な信頼は、それは理想論としては実に尊いことですけれども、現実的にはそんなお人好しではいられません。原発問題も外交問題と絡んできます。
 と言いますか、原発も、即時廃炉というのができない現実があるかぎり、やはり長期的に考えなければならない。そうした時、たとえば10年後、20年後、30年後にゼロと言っても、その主体たる政権がそこまでもっている可能性は非常に低い。
 そういう意味で、長期的に安定政権を維持する可能性があるのは、やはり自民党ということになる。
 結果として、ポッと出の新党ではなく、ある種古典的で保守的な自民党に期待が集まったというのは、これはもしかすると、とても賢い選択なのかもしれません。
 では、何がおかしいかということですが、どうも「民意」と今回の結果とは乖離しているように感じるじゃないですか。それですよ。それこそが「おかしい」。
 しかし、この「おかしい」は3年前の「間違っている」という意味とは違うのです。そう、今回の「おかしい」は「不思議だ」ということなのです。
 どんな「民意」を掘り出して並べてみても、ここまでの自民党圧勝になる気配はないはずです。もちろん、「気分」を並べてもこうはならない。
 では、これは…。
 その答こそが、私の望見する未来像です。天の采配か天の配剤か知りませんが、とにかく「民意」や「気分」を超えた何か、すなわち私のよく言う「モノ」が発動しているとしか思えません。
 近未来的には、これも今日ツイートしましたけれども、民主党も維新も来年の今頃はなくなっているかもしれませんね。しかし、それはどうでもいいことです。
 ある意味では、これから私たち国民と自民党との戦いが始まるのかもしれません。それは決してマイナスの意味の、すわなち苦しみや後悔を伴った戦いではなく、もっと高度な磨き合いなのかもしれません。
 私たちはいよいよ真に試される時を迎えたのです。
 …と、今回はずいぶんと歯にモノがはさまったような書き方になっていますけど、いや、実際のところ「モノ」がはさまってるんですよ(笑)。すみません。その「モノ」については追々書いていきます。
 

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コメント

> 開票中にツイートしましたとおり、「前回民主党圧勝に沸いた人々が、今度は民主党惨敗ではなく脱原発派敗北に泣いている」のが事実です。

中には泣いている人もいるでしょうが、そんな単純な物でもありません。自民党を支持した人たちでさえ、アンケートの結果では、過半数が「廃止(段階的も含む)」を求めています。福島の自民党候補には「脱原発」を掲げた人もいるほどです。

> 今回の自民党の獲得議席数は、前回の民主党のそれと似た数字となっていますが、

議席数だけ見ては小選挙区の結果を正しく分析しているとは言えません。郵政選挙や政権交代と違って、今回圧勝した自民党の、比例区を含めた得票率は明らかに低いのです。特に比例だけ見れば、前回大敗した時とほぼ変わりません。

> 前政権にうんざりしているというのは一緒ですが、だからと言って、フィクションとしての「民意」に流された感はありません。

フィクションなのは「民意」ではなく、むしろ政治手法の方だったんです。

> しかし、この「おかしい」は3年前の「間違っている」という意味とは違うのです。そう、今回の「おかしい」は「不思議だ」ということなのです。
 どんな「民意」を掘り出して並べてみても、ここまでの自民党圧勝になる気配はないはずです。

前々回の自民圧勝も、前回の民主圧勝も、そして今回の自民圧勝も、間違ってもいなければ不思議なことでもありません。別に民衆は選挙の度に手のひらを返しているわけでは無いのですよ。単に小選挙区という選挙システムがそういう結果を招いているだけの話しです。政党支持率が三割に満たない自民党が、今回の選挙で四割程度の得票率を得た結果が、この「圧勝」なわけです。毎度ほんの少し民意が傾いただけの話しで、驚くほど国民は冷静でバランス感覚が良いと言えるでしょう。

投稿: LUKE | 2012.12.18 05:46

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