『池上彰と考える、仏教って何ですか?』 池上彰 (飛鳥新社)
昨日の記事では、キリスト教(モルモン教含む)、イスラム教の話が出てきましたね。今日は仏教です。
今、ダライ・ラマ法王が来日中です。本当は昨日、一昨日の「科学者との対話」に行きたかったのですが、仕事が詰まっていて今回は見送りました。う〜ん、村上和雄さんや佐治晴夫さんとの対話はぜひ聞きたかったなあ。
ということで、科学者ではありませんが、池上彰さんとダライ・ラマ猊下の対談を読んでみました。
前半は池上さんによる仏教の概説。本当に入門編という感じで、誰にでもその歴史が分かる内容でした。しかし、入門すぎて「教え」の部分はほとんど伝えきれていないと思います。
というか、お釈迦様の教えはあまりに深遠であり、私はもちろんのこと、多くの僧侶や宗教学者でさえも、その真意はいまだはかりかねているというのが事実です。
私も日々の生活の中で、また、科学や他の宗教の視点から、お釈迦様の教えを自分なりに解釈していますが、まだまだゴールは見えてきません。
ただ、最近、今までの解釈(各種経典を含む)の再解釈では、なかなかブッダの境地には近づけないということが分かってきまして、比較的自由にお釈迦様の言葉をストレートに自分の中にぶちこんで、そこから湧き上がってくるビジョンやイメージを大切にしようという姿勢が身に付いてきました。
いやあ、そうすると、いろいろ分かってくるんですよ。最近マイブームの「時間は未来から過去へと流れている」という考え方もその一つです。
そう、お釈迦様はもっと自由に解釈してほしいのではないか、それぞれの人間の中に真理があるのであって、「言葉(解釈)」にあまりとらわれないでほしいのではないか、そんなふうな確信が(勝手にですが)湧いてきているのです。
またバカなことを言っていると思われそうですが(笑)、私はけっこうそういう今の自分の脳ミソと体の状態が快感なので、このスタイルで行こうと思っています。
まだまだ結論は出ませんが、日々新しいイメージが浮かんでいるので、ある程度まとまって一般性を獲得したならば、このブログでも紹介していこうと思っています。ま、それもまた「言葉(解釈)」であるという矛盾はありますが、先賢たちも皆そうやってきているわけですから、私の愚行も許してもらいましょう。
で、そんな暴走仏教徒からすると、この池上さんと猊下、そして、その側近との対談は、ちょっと物足りないというか、ワクワク感はあまりなかった。
そのせいか、こんな「やさしい」本なのに、全然読み進めなかった。妙に時間がかかってしまいました。不思議なものです。言葉の限界が見えているのかなあ。
しかし、たしかに仏教の入門としては、非常に有用な本だと思います。入り口がなければ中には入れませんからね。
ただ、いつも思うことですが、仏教の入門で「苦」とか「思い通りにならない」とか言われ続けると、どうもマイナスのイメージを抱いてしまいますよね。
私は「苦」について、このようなプラスのイメージも持っています。参考までに。
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