『ここにはいつも富士がある』 (富士吉田市民愛唱歌)
先日の富士吉田市内小中学校親善音楽会で、私はこの歌を初めて歌いました。
ワタクシ、今は富士吉田市民ではありませんが、結婚前の数年間は富士吉田に籍を置いていました。職場は下吉田にありますから、まあ私の人生の半分はこの富士吉田市で過ごしていると言ってもいいかもしれませんね。
今の富士吉田は、正直活気も文化もないダメダメな街ですが(失礼)、この曲が作られたであろう昭和の30年台や40年台初頭は、非常に元気な街でした。
下吉田地区を中心とした織物産業が盛んな、いわゆる「ガチャマン景気」の頃ですね。機織りの機械が「ガチャッ」と動くと「1万円」稼げたという時代です。
この愛唱歌の正式な制定年は調べていませんが、岩谷時子(作詞)・いずみたく(作曲)というゴールデンコンビからして、私が生まれた頃、すなわち東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が走った昭和39年近辺ではないでしょうか。
いかにも「青春」を思わせるようなさわやかな歌詞と旋律、そして演奏ではありませんか。まさに古き良き時代であります。
最近はもう「機」の音もあまり聞かれなくなってしまいましたので、特に2番を歌ってもピンとこないかもしれませんね。
昔は学校でもよく歌っていたとのことです。せっかくいい歌なのですから、昔の活気を取り戻すためにも、もっと市民が歌っていけばいいのではと思います。
最近は「昭和の遺跡(?)」と「硬いうどん」しか注目されない富士吉田であります。しかし、フジファブリックの志村正彦くん、プロレスラーの武藤敬司さんの生まれ育った街、そして最近知ったのですが、あの名作RPG「ペルソナ4」の街並みのモデルは富士吉田らしいじゃないですか。いろいろ売り出せるネタもありますし、なんといっても、時代は変わろうとも「ここにはいつも富士がある」のですから。みんな頑張りましょうよ。
そうそう以前紹介したショーケン主演の名作ドラマ「祭ばやしが聞こえる」のロケも富士吉田で行われたのでした。数年前下吉田駅はきれいにリニューアルされてしまい、残念ながらあのベンチもなくなってしまいましたが…あれ?動画も削除されてるし。
ところで、岩谷&いずみのゴールデンコンビの作品としては、ピンキーとキラーズの「恋の季節」が有名ですね。昭和の歌謡史、日本音楽史に残る名曲、「真赤な太陽」とともにエポックメイキングな存在であるあの曲ですね。あれが昭和43年です。200万枚売れた…音楽会としても古き良き時代でした。それにしてもかっこいい曲ですな。
追伸 吉田小唄というのもありました。金田たつえ、いいですねえ。歌詞も洒落てますよ。
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