静岡浅間神社と安倍氏・秦氏・出口氏(備忘録)
昨日から静岡の実家に家族で来ております。今日は静岡浅間神社に参拝。そして、安倍昭恵さんをお招きしての静岡メキキの会主催の昼食会。
まずは境内で昭恵さんや出口光さんたちと落ち合って浅間神社談義。
これは書き出すとキリがなくなるので、話したこと、気がついたことを備忘録代わりに列挙しておきます。
まずは浅間神社の鎮座する「安倍」という地名について。実は駿河国安倍郡の由来はよく分かっていません。いきなり文献に登場しますので。
ただ、安倍川餅で有名な安倍川は、おそらくはのちに付けられた名称だと思われます。同様にその上流の安倍峠も。
今でも、浅間神社を境に、東を「安東」、西を「安西」と呼びますから、「安倍」の中心はやはり今の「安倍町」交差点付近だったのでしょう。そこに浅間神社が建ったと。
伝説としては、東北の長髄彦系の部族が西から来た神武系と接して、結果として服従するに至った場所とも言われているようですが、そんな単純なことではないと読んでいます。
今日、光さんが当神社を訪れた一つの理由は、ここがかの観阿弥が最後に舞った場所であることです。
ご存知の方も多いと思いますが、世阿弥の「風姿花伝」の「年来稽古条々」の最後にこのような箇所があります。私の「プロレス訳」でお読みください(笑)。
1384年、亡くなる寸前に静岡の浅間神社で舞って、それが素晴らしかったと。老木にも花が咲いたということです。境内に山川静夫さんがお建てになった顕彰碑がありますね。
光さんは、ご自身も能をたしなみますし、もともと出口家と猿楽の縁は非常に深い。亀岡の矢田猿楽は梅若家のルーツです。
また、「風姿花伝」にもあるがごとく、能自体のルーツは秦河勝に遡ることができます。つまり秦氏。
静岡のいわゆる安倍郡地域には、「羽鳥」「麻機」「賤機」など、秦氏系の地名が多く存在していますし、「白鬚神社」も散在しています。また、「服部」という姓も多い。非常に秦氏の匂いの強い地方です。
そこで観阿弥が最後に舞ったというのは偶然ではないでしょう。つまり、能を取り囲む「秦氏」ネットワークがあったということです。
これは言い換えれば「富士山」のネットワークでもありました。言わずもがな、私の住む富士北麓地方にも「徐福伝説」や「宮下文書」、「羽田」という姓など、非常に色濃い「秦氏」文化が残っています。
もちろん、能における「羽衣」や「富士」という演目の存在も無視できませんね。
そうそう、一部の説(言い伝え)では、観阿弥、世阿弥は忍者ハットリくん…ではなく、伊賀の服部氏の出だとも言われていますね。そして、それがまた楠木正成と直接つながっている。上嶋家文書でしたっけ。そう言えば富士吉田にも上嶋一族が住む地方がありますね。
そして、安倍氏と秦氏の関係は…これは長くなるのでまた今度。
ということで、今日この静岡浅間神社に安倍氏(昭恵さんとウチのカミさん)と出口家が秦氏をはさんで集合したことには、何か大きな意味を感じざるを得ません。私(山口家)は単なるコーディネーターでしょう(笑)。
まあ、とにかく面白い展開ですね。想定外の流れとも言えます。想定外と言えば、今日の昼食会での昭恵さんの講演が我が家(山口家)の話で始まったのには、さすがにビックリしました。ありがとうございました。本当にいろいろ考えさせていただく機会になりました。
昭恵さん、光さん、その他の皆さん、この話の続きはまたどこかで。
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