追悼 諏訪根自子
諏訪根自子さんが今年3月に亡くなっていたとのニュースが。92歳。
私が根自子さんを知ったのは、1981年のバッハの無伴奏の録音を通じてでした。当時高校2年生だった私はバリバリにヴァイオリンを練習していた時期で、いわゆる若気の至りでバッハの無伴奏パルティータとソナタに無謀にも挑戦しており(今は全く弾く気がしません)、いろいろな録音を集めてもいました。
ちょうどクレーメルの衝撃的な旧盤やクイケンのバロック・ヴァイオリンによる旧盤が出た頃でしょうかね。あの頃ってバッハの無伴奏ブームだったのでしょうか。
そこに登場したのが、伝説の美少女ヴァイオリニスト諏訪根自子による久々の録音だったわけです。
私もなけなしのお小遣いを数カ月分投入して3枚組のLPレコードを購入しました。今でも地下室に眠っています。
演奏自体は、その頃の私が望んだクオリティやセンスではありませんでした。しかし、クレーメルやクイケンのような、ある意味時代の先端を行く新解釈合戦の中において、19世紀の香りさえ残した歴史的なスタイルの演奏は新鮮でさえあったことを思い出します。
というか、屈折した思春期を送っていたワタクシとしてはですね、音楽よりも根自子さんの若かりし頃の写真に萌えていたかもしれません(笑)。いや、なんというか、あの頃の日本の美女って、妙に神秘的じゃないですか。妄想世界で憧れちゃいましたね。
実際、ヨーロッパに行っても、東洋人のあの神秘的な美貌は大変な魅力だったようで、なななんと、ナチスドイツの宣伝相ゲッベルスから名器ストラディバリウスを贈られたり、大変な厚遇を受けました。
てか、ゲッベルスからストラディバリウスをプレゼントされるって…ちょっと、いやかなり凄まじいことですよね。すごすきます。
そうだなあ、それこそずいぶん聞いてないから、久しぶりに引っ張り出してこようかなあ。今だったらまた違った聴き方ができるような予感がします。
YouTubeに彼女が12歳の時の録音がいくつかありました。神童、天才少女と言われてしかるべき堂々たる演奏ですね。
ちなみに子ども頃の根自子さんは、オノ・ヨーコのおばさん、小野アンナに師事していました。
タイミングよく、「美貌なれ昭和」の一部がアップされていました。彼女も戦争に翻弄されたわけですね。
戦後の日本、特に最近の日本をどのように感じていらしたのでしょうか。
↓バッハの無伴奏はなんと「エヴァ」のアルバムで試聴できます。
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