『めぐみへの遺言』 横田滋・横田早紀江・石高健次 (幻冬舎)
先日の滋さん早紀江さんの講演会の際に購入した本です。
まずタイトルの「遺言」という言葉が重いですね。そう、時間はどんどんなくなっていくのです。
1秒でも早く事件が解決する、すなわちめぐみさんを始めとする拉致被害者の方々が、皆無事に帰国して肉親と再会することを祈らずにはいられません。
皆さんにもぜひこの本を読んでいただきたい。拉致ということの現実を知るという意味でも、また、ご両親の深い愛情と思慮、そして、それに反する政治家やマスコミの情けなさ、さらには私たち日本国民の薄情さ、いや日本人に限らず人間の本質でしょうかね、それらを知るためにとても重要な本だと思います。
もろちん、全く望まずして不本意な生活を強いられている、しかし強く生きているめぐみさんご本人にも思いを寄せたいところです。
ただ、難しいのは、お話を聴いたり、こうして本を読んだりして、この事件がいかに重大で残酷で理不尽なものであると知り、被害者家族の心情を共有し、あるいは国家レベルでのやりとりにもどかしさを感じても、なかなか私たちは力をお貸しできないという点です。
先日、ご両親とお話した中では、私はめぐみさんとご縁があり、その上でこういう仕事をしているので、とにかく子どもたちに語り継ぐことしかできない、と申し上げました。本当にもどかしいし悔しいけれども、それしかできないのです。
しかし、ご両親は私の言葉に対して「ありがたいです」とおっしゃってくださいました。もうこれは全力で自分のできることを全うするかありませんね。もちろんそうするつもりです。
最近、この本でも話題になっている(お二人が大いに期待されていた)安倍晋三さんとある意味見えない部分でご縁をいただきましたので、そちらの方面からもできることをしていきたいと思っています。
近々安倍さんは再び拉致問題に積極的に取り組める立場になることでしょうから、大いに期待したいと思いますし、期待するだけでなく、私なりに強力や働きかけをしていかねば。
それからこの本で興味深かったのは、滋さんの父性と早紀江さんの母性のコントラストでしょうか。このような異常事態だからこそそれが鮮明になっているのはなんとも因果なものではありますが、本当に印象的な父性と母性でした。
常に冷静で科学的な滋さん、深い信仰を持ち情感豊かな早紀江さん、こういうご両親に育てられたからこそ、めぐみさんには大きな天の仕事が与えられたのだろうか…こんなことを言うのは不謹慎かもしれませんが、私のこうした印象に近いことが、本の最後の方に「マリアとキリスト」という比喩で語られていたので、あえて書かせていただくこととします。
そんな私はここのところ、めぐみさんに関する、ある意味前向きな啓示のようなものを受け続けています。お二人に期せずして再会できたのも、そうした仕組みの一部なのかもしれません。そうであることを願いたいですし、毎日祈っていたいと思います。
めぐみさんは必ず生きて帰ってくる!
Amazon めぐみへの遺言
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