『プロフェッショナル 仕事の流儀 高倉健スペシャル』 (NHK)
う〜ん、かっこよかったなあ…。
昔の仁侠映画を観たあとじゃないけれど、なんか高倉健になりたくなっちゃいましたね。
男っていつまでもそうなんですよ。今日なんか、昼間プロレスを観てプロレスラーになりたくなり、夜はこのスペシャルを観て高倉健に…いや、役者になりたくなり、そしてその後、ドラマ「負けて、勝つ」を観て首相に…いや、古き良き日本人になりたくなっちゃう。男のロマンですよ。
あっそうそう、仁侠と言えば11月17日公開の草なぎ剛くん主演映画「任侠ヘルパー」に、私、ヤクザ役で出ております(カットされてなければですが)。スキンヘッドのチンピラです。
ある意味高倉健と同じ映画という土俵に上がった(草なぎくんと共演というのも?)…いやいや、全然違うって(笑)。
そんな蛇足はいいとして、いやあ言葉になりませんね、高倉健のすごさ。まさにいるだけで映画になってしまう。こんな男になりたいですね。
しかし、健さんが言っていたように、彼自身も「役」に「男」や「いい人間」を学んだんでしょうね。お金をいただいて教えてもらっていると。
うん、それは教師にも言えますよね。どの仕事もそうなのでしょう。
そういう意味でも自分の「ものまね論」を思い出しました。こちらに書いたように、私は「ものまね=モノ(霊)を招く」だと考えています。憑依ですね。花伝書の「物学」もそういうことだと解釈しています。
健さんが、「同じコトは何度もできない」「よぎるモノがないと」と言ったところに、「モノ・コト論」の本質的なところが現れているなとも思いました。
日本語の「モノ」は意識の外の存在、「コト」は意識の中の存在を表すというのが、私の「モノ・コト論」の基本解釈です。
また自分の話になっちゃいますけど、たとえば任侠ヘルパーの撮影の時なんかも、すっかり自分はヤクザの子分になっているわけですね。頭で考えて動いたり喋ったりしてちゃダメだというのは体験的に分かりました。
「なりきる」ことができるかどうか…なんか言い古された言葉ですけれども、結局それが映画俳優としての「プロフェッショナル」なのではないかと思いました。
健さんは「プロフェッショナはなりわい」だと言いました。「なりわい(なりはひ)」とは、「なる」という動詞の連用形に「はふ」という動詞の連用形がついた言葉です。「はひ」は「さきはひ(幸い)」や「にぎはひ(賑わい)」などのように、「盛んになる」という意味です。つまり、盛んに何かになるということですね。まさに役になりきるというわけです。
あさってにはインタビュー特集もあるとのこと。楽しみです。
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