kobo Touch (楽天電子ブックリーダー)
Kindleの上陸が噂され、ソニーのReaderの新製品が発売されるこの時期に、あえて kobo Touch を買う私はやっぱり変わり者ですね。
いやあ、酷評されまくってるので、どんだけひどいのか気になって買っちゃったというのも事実です。
私は昔から評判が悪いもの、消えそうな製品を買い揃えるクセがありまして、おかげで我が家の地下室はレア物博物館ができそうなくらいガラクタでいっぱいになっています(笑)。
ま、ダイヤモンド会員だと3000円分ポイントがバックされるし、たまったポイントもあったので、実質0円で手に入れることができたのも購入の理由の一つですね。
で、kobo Touch はどうだったのか?やっぱりガラクタになるのか?
発売以来のドタバタについては、まあネットのまとめかなんか読んでください。私にとってはどうでもいいことです。どちらかと言うと、そのおかげで買う気になったわけですし(笑)。
いや、今のところけっこう重宝していますし、気に入っていますよ。もう何冊かこいつを使って読みました。
なんか懐かしいですね。この電子インクのディスプレイ。初期の液晶のような反応の遅さ。全体の挙動自体、なんか黎明期の電子機器、たとえばオアシスポケットみたいなかったるさ(笑)。
それでも本を読み始めると、それなりに集中できますね。バックライト付きの液晶は正直目が疲れますよね。その点、この E Ink はたしかに紙の本と同じような低刺激です。
そして、電子インクの弱点とされる残像ですが、これが逆に、裏が透けて見えるリアルペーパーの感じに近くて、私は気に入っていますよ。真っ白地に必要なテキストだけというデシタル的な「紙面」というのは案外疲れるものです。裏透かしや裏映りが不思議と安心感を与えるんですよね。アナログ的じゃないですか。消しても文字の残る黒板のように。
ただなあ、もうこれはどうしようもないわけですが、紙の本のあのパラパラやる感じというのが再現できないのは致命的だなあ。特に私のような速読、いや即読が得意な人間にとっては、あのページめくりのもたつきは辛い。
それからパラパラめくりと関連しますが、今本の何割くらいを読み終わったかというのがイメージ的につかみにくいのは個人的にはいやですね。あのしおりやスピンを挟んで本を閉じた時の、しおり・スピン前後の厚さの比で、ああ、まだこれしか読んでないのか、先は長いなとか、おお、ようやく半分来たぞ、頑張ろうとか、あとちょっとでこの退屈な本も終わるとか、そういう感覚ってあるじゃないですか。
数値で何%既読というのは表示されますが、それじゃあなあ。
そんなこと言ってると、結局私が7年以上前に提案した極薄液晶の集合体である「ブック」を作るしかないのかな。超軽量のヴァーチャル・ブックを開発すればバカ売れでしょう。
いや、実際の紙の上に電子インクで文字を出現させられれば最強か。まっさらな「本」に無線でテキストデータを流し込む。
難しいかなあ。やっぱり紙の質感というモノがあるかぎり、旧来の紙の本はなくならないのでしょうね。
話が多少それましたけれど、ま、kobo Touch 、しばらく使ってみます。紙の本を買うより少し安く書籍が買えますしね。ちょっと店頭で買うのが恥ずかしい本や、アマゾンでも頼みにくい本も安心して(?)買えちゃいます(たとえば今読んでいる「職業としてのAV女優」。これは実に面白い本ですよ)。
ストアの蔵書数も徐々に増えています。大量の謎のコード譜なんかも私にはとても有用です。今後に期待しましょうね。
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