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2012.09.14

加速する音楽(演奏)

初音ミクの消失

 、学校の弦楽合奏部でヘンデルの合奏協奏曲の練習をしています。作品6の12の2楽章です。
 初心者ばかりにしてはずいぶんと難しい曲ができるようになりました。中学生の伸びというのはすごいものですね。
 さて、生徒たちもそれぞれYouTubeで音源を見つけて家で聴いてはイメージトレーニングをしている…実際には楽譜が読み切れないので、音で曲を覚えようという魂胆らしい…のですが、なにしろいろいろな演奏がありすぎて、逆に迷いが生じるようです。
 違いと言えばやはりテンポでしょうね。モダンとピリオドでもずいぶん違いますが、やはり時代による変化というのはずいぶんと激しい。
 つまり、テンポがどんどん早くなっているんです。
 ポピュラー音楽でもそうですね。ロックもどんどん早くなりました。昔の曲のカバーはほとんど原曲より早くなりますよね。
 最近ではボカロにいかに早口で歌わせるかを競うような傾向もあります。人間の限界に達したので、今度は機械(データ)でということですかね。
 さすがに歌詞は聞き取れないし、カラオケでも歌えない(娘は毎日挑戦してますけど)。
 これは陸上のワールドレコードがどんどん更新されていくようなものです。もうこれくらいが限度だろうと思うと、いとも簡単に(ではないでしょうが)それを超えていく選手が現れる。
 しかし、それにも限度があることはなんとなく予想できますよね。その時代になったらオリンピックとか盛り上がるのかなあ…なんて心配してしまいます。
 その時代はもうすぐそこに来ているのかもしれません。あるいはその極点に達すると世界終わってリセットされるとか…なんて。
 おっとまた話がそれた。ええと、ヘンデルの早い方から聴いてもらいましょうか。オーストラリアの古楽器オーケストラです。演奏時間約10分。これはさすがに早すぎるな。これは行き過ぎでしょう。ヘンデルも苦笑しているのでは。これはスポーツに近い。
 

 続きまして、遅い方。演奏時間15分。つまり5割増し。5割遅いということですね。1947年ブッシュ兄弟による演奏です。こっちはさすがに遅すぎでしょう(笑)。これもまたヘンデルの苦笑が聞こえてきそうです。

 なんでこういうふうにテンポは早くなっていくんでしょうかね。ピッチも上がる傾向があるじゃないですか。
 なんというか、ほら、普通の自然の摂理を考えるなら、年月とともにスピードは落ちていくような気がしますよね。
 そうか、その摂理に抵抗するために、人間には加速系のプログラミングがされているのでしょうか。そんな気もしてきます。
 いずれにせよ、急いては事を仕損ずる、です。あんまりテンポを早くしていくと、世界の終わりがすぐ来ちゃいますよ。
 今さらながらスローライフというのを楽しんでみてもいいかも。音楽においては。スポーツではなかなか難しいでしょうけど。

Amazon Handel: Concerti Grossi, Op. 6

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