Lynne Me Your Ears - Tribute to Jeff Lynne
ロンドンオリンピックが始まりました。ロックファンにはなかなか興味深い開会式でしたね。
なるほどねえ。イギリスと言えばロックか。ブリティッシュ・ロック。アメリカン・ロックほどブラックの影響は強くなく、どちらかというと近代西洋音楽の系統とケルトなどのフォークソングの系統が強く感じられるロックですね。
私も多くの日本人の御多分にもれず英ロックに育てられた男ですので、この開会式は格別に感慨深いものがありました。
各国の入場行進の時にも、いろいろ懐かしい曲がかかっていましたが、ちょうどELOのMr.Blue Skyがかかっていた時に、こちらにELOマスターのTKJさまからタイムリーなコメントがつきました。
おおっ!ジェフ・リンのニュー・アルバム「Long Wave」!これは楽しみ。今や英ロック界のみならず、世界のロック界の最重要人物と言えるジェフ・リン。このオリンピックイヤー、特にイギリスが注目を浴びるこの年にどんな集大成的な仕事(Long Wave)を聞かせてくれるのか。
そしてELOのベストも発売されるとか。その名も「Mr.Blue Sky」。全曲再録音って…どういうレベルでの再録音なのでしょうか。選曲も含めてドキドキワクワクですね。
やっぱり「Mr.Blue Sky」ってELOの代表曲なんだなあ。というか、ブリティッシュ・ポップ・ロックの代表曲なんでしょうね。こういうある意味スウィングしない縦ノリ。日本人もこういうノリが得意です(横ノリできない…笑)。
いろいろ音楽が分かるようになってから、この曲を分析的に聴くと、本当によくできていることに驚きを覚えます。基本はシンプルな骨組みなんですけどね、コーラスワークやオーケストレーションが見事です。ビートルズの伝統を引き継ぎつつ、あえてコテコテにクラシカルなアレンジを施してロックの幅を拡げることに成功しています。ルイス・クラークの職人芸による部分も大きい。
あとベース・ラインがいいですねえ。通奏低音という感じ。
まあ、とにかく聴いてみてください。皆さんもどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。CMや番組のBGMでもけっこう使われていますからね。
こんな感じでいろいろと懐かしんだり、未来にドキドキしたりしながらオリンピックの開会式を見ていたら、しまいにはポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」を歌い出してしまった(笑)。ビートルズ…まあ、たしかに人類の遺産です。
というわけで、久しぶりに聴きたくなったのが、このアルバムです。いろんなイギリスのミュージシャンによるELO(ジェフ・リン)の名曲の演奏。90分ほどでイギリス音楽の時間旅行をした気分です。
みんななかなか面白く質の高い編曲、そして演奏をしていると思いますよ。正直、あんまりよく知らないアーティストもいますけどね。私はこういうカバー好きなんですよね。改めて原曲の良さを知ることになります。
バロック風にアレンジしたらどうなるかなあとか、自分がバンドでやるとしたら…などと考えながら聴くのも楽しみの一つです。
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コメント
こんにちは。
僕が初めてELOを聞いたのは、中学1年の時にFM東京でこれから日本で発売される、ELOの一枚目のアルバムの紹介だったと思います。
その中で、とくに、QUEEN OF THE HOUSEに衝撃を受け、そのまま輸入盤専門店の新宿南口にあった「新宿レコード」に向かって日本未発売だったそのLPを買いに行ったことを鮮明に思い浮かべております。
それ以来41年間、ELOを聞き続けています。自分の成長とともにELOも評価されていき、当初からその斬新で豊かな才能が感じられ、ELOの音楽がきっかけでバイオリンも始め、ELOの日本公演にも行きました。私の人生と重ね合わせて聞いてしまう唯一のバンドがELOです。
これを読ませて頂いて、富士山蘊恥庵庵主先生も同じような思いでいらしたとは、感激いたしております。
投稿: 山 | 2012.07.31 22:13