判定…
今日はスポーツ観戦三昧でした。
昼は我が中学生たちの県総体の応援。女子バスケットボールは見事優勝。ちなみに昨日の女子柔道は団体初出場初優勝という快挙をなしとげました。
バスケでもいろいろとジャッジの難しさを感じるシーンがありました。明らかな不公平はなかったものの、ファウルの見逃しもいくつかあったと思います。
いや、それが普通だとも思いますよ。観客席から見ているのと、同じフロアで見ているのでは全然違いますし、試合には流れがあります。あくまで審判の判定が絶対というところを原点としなければスポーツを成り立ちません。
よく言われるように審判、レフェリーが試合を作るということがありますよね。試合をダメにしてしまうレフェリングというのもあるわけです。
その点、オリンピック柔道の海老沼と曹との準決勝は、まさに前代未聞の事態となってしまいましたね。旗判定のやり直しの結果、全く逆の結果となるなどということは、本来あってはならないことです。
最初の青3本の時点で、何か特別な意図を感じずにいられませんでした。しかし、もともと柔道の国際大会では日本不利の判定になることが多く、それを乗り越えて圧倒的な勝利を収めないと、日本選手はなかなか優勝できないという事情がありました。だから、私はもう判定は覆られないと思っていました。
それが、ああやってジュリー(審判委員)の異議申立てと助言によって、全く反対の結果になるなんて…正直驚きであり、純粋には喜べない複雑な感情に襲われました。
このビデオ判定やジュリー制度が採用されるようになったのは、あのシドニー五輪での「世紀の大誤審」がきっかけとなっています。
その「被害者」が、篠原信一男子柔道監督です。正直、今回はジュリーが、この篠原の表情に気圧されて判定を変えたのでは…。いや、冗談ではなく、篠原の目の前でまた「誤審」をそのままにしておくことはできなかったと思います。
シドニーの時は「自分が弱かったから負けた」と潔く引き下がって、ある意味男気を見せた篠原でしたが、今回は監督という立場、逆に引き下がる気はなかったと思います。あの時は山下監督が猛抗議してくれましたからね。
そんなことを思い出しながら見ているとなんとも言えない因縁を感じました。曹選手が淡々と引き下がったところには、篠原が見せた柔道の精神を見たような気さえしましたね。
結果としては海老沼も曹も仲良く銅メダルということでした。しかし、なんとなく両選手にとっても、あるいは日韓両国民にとっても、後味の悪い結果となったしまいました。
あの主審は日本人には絶対に旗を上げないことで有名な人だったとか。そんなこともあるんですね。
木村政彦的に言えば、そういういろいろな不利なルールや判定であろうと、圧倒的に勝利しなければならないのでしょう。
今日は中学生の剣道の試合も観戦しましたが、これこそ審判の判定が難しい…見る者にとっても非常に難しい…と感じました。これは絶対にオリンピック競技にならないなと。そういう世界もまたありでしょう。
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コメント
日本における「柔道」と、国際試合における「それ」とは、明らかに違う。とは、日本が思うように試合に勝てなくなって以来、ずっと言われてきたことですね。
以前、スポーツ番組に、篠原さんとオリンピック三連覇の野村さんが、柔道の解説者として出演しておりました。その時のおぼろげな記憶です。
特に女子に顕著な、立合いでの忙しない襟の取り合いについて解説を求められた時、野村さんはその重要性を説いたのですが、篠原さんはまるで小賢しいとでも言うように、
「(相手が)そんなに襟が欲しけりゃ取れ。くれてやる。それでも勝つのが天理柔道である。」
と、野村さんの発言を一蹴してしまいました。
次に、有力な日本人が世界から研究し尽くされ、なかなか技が決まらないことに至っては、
「こちらの手の内を知られていようが、それでも技を決める。それでこそ得意技というものだ。」と。
野村さんは隣で苦笑いをしておりました。
そういうのが日本の柔道であり、そういう人が監督ならば、メダルの色や数より、他にも見るべきところを探した方が良さそうです。
投稿: LUKE | 2012.08.08 01:22