ロルフ・リズレヴァント 『天空のスピリチュアル』
Rolf Lislevand 『Nuove Musiche』
「天空のスピリチュアル」なんて書くと何ごとかと思われそうですね(笑)。すごい邦題だな。
これはある意味とっても古い音楽です。そして、たしかに原題の通り新しいのかもしれない。
原題の『Nuove Musiche(新しい音楽)』は、かの天才作曲家、バロック音楽の父とも言えるカッチーニの曲集にちなんだものでしょう。
たしかに取り上げられている曲は、16世紀から17世紀にかけての音楽、それもパッサカリアやシャコンヌなど、循環する通奏低音を伴う変奏曲ですから、その当時としてはとても新しいわけですし、今からするととても古い、いわゆる「古楽」に属することになります。
さらに、この録音の新しさは、現代的な新しさでもあります。なにしろレーベルがECMですから。
ジャケットともども、古楽というよりは、ジャズやフュージョンに近い…というか、実際に様々な感性がフュージョンした、あるいはクロスオーバーした作品となっています。
まずはちょっと聴いてみてください。本家Amazonで試聴してみましょう。
どうですか。かっこいいでしょう。リズレヴァントはオスロ出身のギター、リュート、テオルボ、ビウエラ奏者です。3月に紹介したサヴァール一家ともよく共演していますね。
YouTubeに1曲目がありました。これもどうぞ。かなり現代的な演奏だと思います。
おっと最高にカッコイイ「Passacaglia andaluz」があったぞ。コテコテの映像付きだ(笑)。
サヴァールたちとの共演であるこのライヴもいいですねえ。
こういうのを聴くと、ああギターやっとけば良かったって思うんです。どこかにも書きましたけど、ヴァイオリンのように音を出してからも勝負できる楽器って、なんか甘いような気がするんですよね。瞬間勝負のあの感じがうらやましいんです(なんちゃって)。
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