野田総理が全原発の再稼働を凍結!?
いやあ、さすが野田総理!感動しました。やっぱりプロレスファンは違う。受ける時は受ける、やる時はやる。勝敗でなく生き様を見せる…。
虚構会見…こういうパロディーを心から笑えないところがなあ、今の日本の寂しさだなあ。
虚構新聞を笑えないのとはまた違う病理です。
歴史を顧みるに、こうした二条河原落書のような政治風刺が笑えない時代というのは、かなり重篤な社会状況だと言えます。そして、建武の新政がそうであったように、その時代というのは長続きせず、新たな価値観の新時代への転換を迫られるものです。
ただどうでしょうね。この虚構会見の内容はなかなか上手にできてはいますが、もしリアルにこういう会見が行われたとしたら、それはそれで大きな不安と反発を生みそうですよね。
二条河原落書のすごいところは、当時の政府への反発だけでなく、社会全体への批判精神を忘れていないところです。まあ、それとこれとを同列に並べて語ること自体無理がありますけれども、それでもやはりちょっとした物足りなさや虚無感を抱くのは事実ですね。
そう、政治に対する不満や不安は、たとえば昨日書いた通りですが、それ以上に国民の側ももう少し賢くなっていかねばならないと思います。
なんていうかなあ…国民もみんなモンスター化しているというか。この前も、原理主義的(利己的)原発反対論者の方と話したんですが、結局自分の権利(利益)ばかり主張していて、私もこうしますから一緒に頑張って行きましょう的な感覚が皆無だなあと感じました。本人は良かれと思ってやっているんでしょうが、なんかあんまりカッコよくないんですよ。彼なんか、この会見を手放しで素晴らしい!とか言っちゃうんだろうな。あっ、ご本人さん読んでたらごめんなさい。
では自分はどうかと聞かれれば、今のところなんの行動もできていない卑怯者なのかもしれません。だから偉そうなことは言えませんけれど、しかし、この逼塞感を「なんとかしてほしい」ではなく、「なんとかしたい」「なんとかしなくちゃ」という意識だけは持っていたいと思います。方法は慎重に考えていきます。
その「なんとかしたい」「なんとかしなきゃ」を取りまとめるために、新たな「落書」の場たるインターネットが大きな役割を果たすでしょうね。
このたびの「紫陽花革命」は革命には程遠いものでしたが、改めてインターネットが民のメディアとして機能することを再確認させてもらう機会にはなりました。そういう意味では、再び言葉(ペン)の時代がやってきているのかも知れません。個々の言葉が大きな「物語」のうねりとなった時、もしかすると革命は本当に起きるのかも。
だからこそ、我々はもっと言葉を鍛えていかねばならないでしょう。この虚構会見のレベルではまだまだです。二条河原の落書のごとき力を持つ言葉を誰が発するのか。誰が匿名の英雄となるのか。大いに期待しつつ、こちらも準備を整えたいと思います。
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