頑張れ!虚構新聞
超多忙のため軽〜くしたいなあ…書き出すと長くなるのが私の悪いクセです。
ええと、なんだか橋下徹に関する嘘記事が物議を醸し、虚構新聞が謝罪したようですね。こちらのニュースです。
騒動の元になった虚構新聞の記事はこちらです。皆さん、これを読んでどう判断しますか。
これは本当の記事だと思ってしまう方、現代のリテラシーが少し足りないのではないでしょうか。
だいたいが、「虚構新聞」とちゃんと書いてあります。少なくとも、この記事の出所はどこなのか、ちゃっと確認しないと。「虚構」という文字を見れば、さすがに分かるでしょう。
ちなみにタイトルに続く空白を部分を選択しすると「これは嘘ニュース」ですという文字が浮かび上がりますよ。
なんとも、ネタとシャレが通用しない無粋な世の中っていやですよねえ。基本、私もネタとシャレとハッタリの人なので、こういう風潮には少し不安を覚えます。
しかし、信じてしまった人を一方的に批判することにも問題があります。「虚構新聞」という文字を確認できなかった人もいるからです。
おそらく、これってタイトルのみがリツイートによって伝播したんですよね。可能性としては大いにあります。私も自分の軽率な発言が、1秒に1回リツイートされて世界中に広がるという体験をしたのでは、その恐ろしさについてはよく分かっているつもりです。
そんなTwitterのリツイート機能の問題点については、こちらに書きましたね。この記事も関連しているでしょうか。
それから、ある年のエイプリルフールの記事でブログ終了の嘘をついたら、これがまた大変な反応を生んでしまい、翌日謝罪することになったりしましたっけ。
私も嘘も、今回の虚構新聞の嘘も、「ありえるかも」確率がちょっとだけ高すぎたんですよね。そこはお互い読みが甘かった。その加減の難しさは、現代の無粋さとは無関係に、自らの反省として肝に銘じなければなりません。それはよく分かっています。
しかし、そういう想定外の「事件」によって、舌鋒が鈍くなっていはいけません。その後の私がそうであったように、虚構新聞さんにもぜひこれからもギリギリの線を行ってもらいたいと思います。
人をだますことはいいことではありませんが、人にだまされることは、ある意味においてはもっと罪なことです。
ちょっと冷静に考えれば、それを信じていいのか、リツイートすべてきなのか、判断できると思います。極端な話、私は学校で何を教えているかというと、だまされない大人になる方法です。だまされない人間は、シャレの分かる楽しい人間です。自らもネタやシャレを操れる大人です。「気分」に流されないしっかりした人です。洗脳されない自由な人です。
実はですね、私、授業でやろうと思ってたんですよ。虚構新聞のような「嘘記事」を作ろう的な授業を。ものすごく勉強になると思うんです。それらしい、しかし嘘だと分かる記事を書ければ、もう国語力は完璧ですよ(笑)。中学生には難しいかな。高校生でやってみるか。
パロディーとパクリの差に近いものがありますかね。紙一重。そして正反対の価値を持つ。本当に言葉や情報というのは面白いものです。
虚構新聞さん、これからも頑張ってください。そして、日本人の知性と感性の向上に寄与し続けて下さいね。
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コメント
そういえば、虚構新聞内に萌えの起源が枕草子だって記事ありましたね。
記事は枕草子内に萌えという表現が使われてたと言ったものでしたが。。。
このブログ、少なからず虚構新聞にも影響を与えているのやも?(笑)
投稿: たこたよ | 2012.05.18 17:19