セレロールスのビリャンシーコ
超多忙のため、音楽の力を借ります。ちょっと(かなり)マニアックです。
「セレロールスのビリャンシーコ」と聞いて、「ああ」と思う人はそんなにいないでしょう。へたすると日本に10人いるかいないか…。
セレロールスはバロック時代スペインの作曲家(演奏家)です。彼の宗教曲、たとえば死者のためのミサ曲などは昔から有名でした。
スペインらしいというか、ルネッサンスの様式の中に、いかにも半島的な、つまり「非ヨーロッパ」的な雰囲気がうまく配合されていて、魅力的な作品がありますね。
もう少し詳しく言うと、構築されたポリフォニーと民謡的なホモフォニーが絶妙にブレンドされているということです。
で、最近、本国スペインでは、このセレロールスの世俗曲も再評価が進んでいるようです。ビリャンシーコというのは、語源に「villano―村人、庶民」が含まれていることからも分かるとおり、「民謡」という意味です。
もちろん、当時の庶民はキリスト教にどっぷり浸かっていましたから、民謡と言ってもそこには宗教的な色合いも濃くあります。
私はスペイン語がほとんど分かりませんので、この歌がどういう内容を歌っているものか分かりませんが(苦笑)。
スペインが誇るイケメン(?)ヴィオール奏者、サバールの演奏指揮です。
もし日本が1624年にスペインの渡航禁止策をとらなかったら、こういう音楽が九州で、いや江戸でも聴かれたのかもしれませんね。そんなことを妄想すると、また面白いというものです。
では、どうぞ。なんか心にしみますよ。
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