2011年3月9日三陸沖地震M7.3を忘れてはいけない。
ちょうど1年前の金曜日にあの東北地方太平洋沖地震が発生しました。ウチの学校としては金曜日の午後であったことがある意味幸いしたなと、今になって思います。
日付けで考えると今日は2011年3月9日のあの「前震」から1年ということになります。
今日はその「前震」について思い出してみましょう。
あの地震が「前震」だったとは、正直誰も思わなかったでしょう。そしてそれを誰も責められません。
このニュースの後半に、あの「敗北宣言」をした、そしてテレビの生放送で視聴者に「あきらめないで」と励まされ嗚咽した、東大地震研の纐纈さんがインタビューに応じています。
「引き続き(想定される)宮城県沖地震への備えは続けていただきたい」
この判断、言葉は、結果として正解だったとも言えるし、不正解だったとも言えます。もちろん纐纈さん自身は不正解であったと感じているわけですが。
我々は3.11と同様に、この3.9も忘れてはいけません。ある意味、この3.9だけが我々に対する警告であったわけですから。
もちろん、科学的な分析は科学者にまかせるべきです。そして、科学的にはこれが本当に「前震」と言われるものだったのか結論を出すのは難しいかもしれません。
しかし、M7.3のたった二日後にほぼ同地域でM9.0が起こりうるという事実は変わりません。これは体験的教訓です。
M7と言えば大地震です。私たちは去年の3.11までは、そういう大地震が起きると、それより小さい余震は起きるが、それ以上の巨大地震は発生しないと思い込んでいました。
もしかすると、今でもそうかもしれません。これは1000年に一度のことだから、と思っているかもしれません。
この「前震」の震源の深さは8km〜10km。本震は20km〜50km。結果として見れば、巨大なアスペリティのまず表面部分が破断し、そして奥部に波及したということが素人にも分かります。
それが専門家でも分からなかった。予言者にも分からなかった。思い込みの恐ろしさです。
再び「あの日に戻れたら」と後悔することがないように、その「あの日」すなわち2011年3月9日を忘れてはいけないと思います。そしてその日の私たちは無力さと愚かさを。
それにしてもこのニュースに何度も映る福島第一原発…なんとも言えない気持ちになりますね。
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コメント
科学的分析、文学的表現、、、何方も観念そのものですね。
これまであった計測方法とこれまであった表現を繰り返していたら、進歩を否定することと同義ですね。それは最早科学とも文学とも呼べない自慰行為。
アインシュタインは言ってます、「常識とは十八歳までに身につけた、
偏見のコレクションのことをいう。」と。
投稿: 山田貢司 | 2016.11.22 19:42