富士山ラドン濃度と全国の地震の関係について(その2)
先日の「富士山ラドン濃度と全国の地震の関係について(その1)」に続き、データをもう少し詳細に検証してみました。詳細に、と言うよりも視点を変えたと言ったほうが正確かもしれません。
その1の記事では、ただ「トップ(ピーク)付近では地震が少なく、ボトムに多い」というような言い方をしました。しかし、その後データが積み重なるにつれて、あることに気づき始めたので、ここで紹介しておきます。
ただし、たった4ヶ月強のデータしかありませんから、ここでの結論は今後変わるかもしれません。ご承知おきください。もちろん、その時はそのたびにこうして報告いたします。
さて、さっそく最新のグラフをご覧いただきましょうか。ちょっと解説用に手を加えてあります。クリックすると大きくなります。
では、解説いたします。グラフをご覧になりながらお読みください。
今回は「ボトム」に注目しました。「ボトム」とは、違う見方をすれば、上り坂の始点です。登山口ですね。
なぜ、今回この登山口に注目したかというと、もともとラドンと地震には次のような関係があると考えられるからです。
比較的大きな地震が発生する前段階として、当然地殻に大きな力が加わりますね。いわば歪みが蓄積します。この時、地殻に小さなひびが入り、そこから地中にたまっていたラドンが放出されます。
富士山の1200メートル地点にある我が家に設置してあるラドン濃度計は、その目に見えないクラック(割れ目)から放出されたラドンに反応しているものと思われます。
つまり、ラドン濃度が上昇するということは、ここ富士山の地下に力が加わっているということになります。
全国の地震の前兆が、なぜここ富士山で捉えられるのかは、正直科学的には証明できません。しかたなく(?)私は前回の記事で「富士山は丹田だから」というトンデモな言い方をしていますが、これは実は当たらずとも遠からずの表現だと思っています。人体の「気」の世界も、なかなか科学では説明できませんけれども、しかし、どうもそういうモノがあるということは、皆さん認めざるを得ないところだと思います。
そういうわけで、グラフで言えば、ボトムすなわち上り坂の始まるところは、富士山に力が加わり始めたところということになります。そして、それは、どこかで発生するであろうある程度大きな地震の前兆が始まったということを示します。
今回、そうした顕著なボトム(上り坂の始点)を赤い矢印で示し、判別のために番号を付しました。
そして、そのそれぞれのボトムから2〜3週間後を示す丸を示しました。対応が分かりやすいように、こちらにも番号をふってあります。
さて、そうして見てみるとどうでしょう。明らかに丸で囲われた部分に地震が多く発生していますよね。
4,5,6,7あたりの「台地」は、前の記事で仮定したとおり、複数の山が重なったのでしょう。その後、多数の中規模地震が連続して発生したので、その仮説が証明された形となりました。
今までは、どちらかというとピーク(トップ・頂上)に注目していたのですが、先ほど書いたラドンの発生原理からしても、ボトムに注目するのが正しいのではないかと思います。
もし、このような傾向が今後も確認されれば、2,3週間前(実際には検証が必要なので1週間前でしょうか)に中規模以上の地震の発生を警告することができますね。
現在、比較的長いボトム期が続いています。昨日あたりから数値は上がっていますが、まだ平均値以下ですから、単純にボトムを脱した、上り坂が始まったとは判断できそうにありません。もう少し様子を見たいと思います。最低でも25ベクレルを超えないと一つの山が築かれたとは言えません。
それにしても、こうして見ると、自然というのはなんとも面白いメッセージを送ってきますね。それを解読する楽しみというのもあります。それが結果として皆さんの防災や減災に役立てば、こんな嬉しいことはありません。
今後の課題は、数値の高低と地震の規模、そして震源の場所の特定ですね。おそらくこのラドン濃度測定だけでは、その課題は乗り越えられないでしょう。いつも書いているように、複合的、総合的に自然からのメッセージを受け取り、それをまとめていかねばなりません。皆さまのご協力をお願いいたします。
(毎日のラドン濃度はツイッターで報告しています)
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