折り紙の授業が紹介されました。
この日作った「おとなのカラス」
先日朝日新聞から取材を受けた折り紙の授業の様子がネットで読める記事になりました。こちらです。
そうです。折り紙の魅力は「対話」なんですよね。子どもどうし、親子、先生と生徒、そして人間と物。
さらに面白いのは「自分自身との対話」です。
それには二つの意味があります。一つは禅的な意味での自己との対話ですね。能、茶道、折り紙などなど、ウチの学校の総合的な学習の時間は全て「禅」につながっています。ウチは禅宗系の学校ですので。
記事にもあるとおり、折り紙には個性が現れます。まさに自己と対峙しなければならない。もちろん全ての人間の営為にはその主体が反映するわけですが、非常にシンプルでありながら、明確に個性が現れるという点で、あるいは一つの「型」を極めていくという点において、折り紙は特に「禅的」だと感じます。
それからですね、私にとっては「昔の自分」との対話でもあります。
私が折り紙にはまったのは、幼稚園の年長から小学校2年生くらいまで。こちらの笠原さんのおりがみ本に出会ってからです。
今見てみますと、ずいぶんと難しい作品を作っていたなと思います。今でも難儀するような作品を片っ端から作っていました。さらに、これは自分でも驚くべきことなのですが、自ら作品を創作し折り図まで書いていたんですよね。特に当時はウルトラセブンが好きだったので、いろいろな宇宙人やウルトラホークなんかを作っていましたね。今やれと言われても絶対無理です(笑)。
その折り図も探せばどっかから出てきそうです。自分で言うのもなんですが、当時の私は天才でしたね。はたち過ぎる前にフツーの人になっちゃいましたが。子どもというのは皆天才なんでしょう。
まあホントに今の私は少年期の私に助けられていますね。昔取った杵柄、芸は身を助く。
折り紙やらヴァイオリンやら、短歌もそうかな、みんな学校時代にはまっていたものです。そういう昔の自分と対話する、あるいは昔の自分を尊敬する(?)良い機会となりました。
生徒たちもこうして授業やクラブで取り組んだことを何十年後かに思い出して、そして自分の子どもと一緒に折り紙や楽器を楽しんだりしてくれるといいなと思います。
ま、ある意味自分の得意なことしか教えてないとも言えますがね。いや、学校ってそういうところであるべきだと思うんですよ。いろいろな先生がいて、その先生の一番得意なことを教えてもらうのが、生徒にとっても一番幸せなんです。
文化伝承の場としての学校というのを、これからはもっと見直していかなければならないといつも感じています。
とりあえずは、単なる優等生で教科書の勉強が得意なだけな先生は必要ありませんね。
今回の授業の教材に使ったのは、こちら『かわいい!かっこいい!美しい! 動物折り紙BOOK』 笠原邦彦 (朝日出版社)です。皆さんもぜひどうぞ。
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