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2012.02.28

『もし富士山が噴火したら』 鎌田浩毅・高世えり子 (東洋経済新報社)

Moshifujisangafunkashitara 日ウチにこの本を持っていったら、下の娘が「あっ!それ知ってる!」と叫びました。えっ、なんで?と思っていると、娘はランドセルから1枚のお便りを取り出しました。
 図書だよりです。そこにちょうどこの本が紹介されていました。さすが富士山頂のある村、鳴沢の小学校ですな。
 そうそう、この本に、我が鳴沢村も登場するんですよ。それもちゃんとクイズで鳴沢の「キャベツ」が出てくる。鳴沢と言えばキャベツ(当地では玉菜という)ですね。
 いやあ、この本(半分マンガ)は、非常にいい。これは村のみならず、東京の人にもぜひ読んでもらいたいですね。
 著者の鎌田さんによるブルーバックス『富士山噴火』については、こちらで紹介しました。あれもいい本で、記事の中にも「ただハザードマップを配るんだったら、この本を配布した方がいい」というようなことを書いていますね。
 それ以上にこちらは一般向けと言えるかもしれません。実際小学校3年生と6年生の娘も食い入るように読んでいました。もちろん、クイズを楽しみながら。
 富士山に住んで、まあ地学も得意ですし、いろいろな知識を人並み以上には持っている自負していたワタクシでも、こうしてイラスト(マンガ)で示されると、より一層リアルなイメージができまして、そういう意味では新たな知見を多くいただいたような気がしています。
 そう、学者さんの役目には、こういう啓蒙活動というのもあると思うんですよね。鎌田さんGJ!です。
 そして、イラストに高世さんを起用したのも大成功。高世さんについては、こちらで『理系クン』と『理系クン結婚できるかな?』を紹介しました。やっぱり理系のマンガを書かせたら、この人の右に出る人はいませんね。
 というわけで、私も大好きで、かつ信頼申し上げているお二人のタッグですから、これはもう傑作に間違いありませんね。
 全体が三部構成、最初は「もし東京出張中に富士山が噴火したら」ということで、出張どうのこうのではなく、普通に東京の人たちに読んでもらいたい内容。ある意味、富士山の地元よりも大変なことになります。
 次は「もし富士登山中に噴火がはじまったら」。これもまた登山している人というのは極端な話であって、まあ、つまり私のように富士山に住んでいる、あるいはその周辺に住んでいる人に向けてのメッセージですね。噴石やら火砕流やら熔岩やらからどう逃げるか。これは大変勉強になりました。なにしろ、ウチは富士山を3分の1登ったところにありますからね。毎日富士登山しているも同然ですので(笑)。
 そして最後は「もっと知りたい、富士山と噴火の基礎知識」。ここに鳴沢村のキャベツが登場します。すなわち、火山の恵みというプラス面の話も出てくるということです。これによって、ここを選んで住んでいる私なんかは救われるわけですよ。
 よく言われます。なんでそんな世界一危険なところに住むのかって。そういう時は、虎穴に入らずんば虎子を得ずだよと答えます。世界一危険なところには世界一美しい自然や世界一の不思議、そして世界一のパワーがあるのです。
 それから、この本でもしっかり確認されているとおり、火山の噴火は、地震とは違って、かなりの確率で予知できます。あらかじめ知ることができるのです。その時はウチを捨てて逃げればいいのですから、そういう意味では世界一危険とは言えないと思います。都会の方が予知できない危険に満ちていると思いますよ。
 とにかく、これは生徒にも読ませたいし、村の各家庭に一冊置いてもらいたいですね。そうして、より一層富士山のことを好きになってもらいたいと思います。
 噴火するとこんなに恐ろしいことになる!という、ある種週刊誌的、ワイドショー的な情報とは一線を画しています。ちゃんと対策が書かれているのです。そういう意味でこの本は、正しい防災意識を促す良書であると言えるのです。おススメします。
 最後に今日の富士山の様子をご覧いただきます。この本を読んだあと見た富士山からは、今までとは全く違ったメッセージを受け取ることができます。

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