『マルちゃん 日本うまいもん 富士吉田のうどん』 東洋水産
だいぶ遅くなりました。こまごました仕事が立て込んでおります。
よってある意味手抜きな記事です。ま、読者の皆さんにとっても、たまにはこういう軽いネタがいいのではないでしょうか。
時間がないので、まず最初に結論。
「おい、これのどこが吉田のうどんなんだよ!?ww」
まあ、こういうことを眉をつりあげ、口角泡飛ばして言う人のことを「痛い人」というのは分かっています。でも、地元の人間なら誰しもそう思うでしょうね。
ちなみに私は「吉田のうどん」をあまり食べません。もともとが純粋なネイティヴではないということもありますが、どちらかというとソバ派な私としてはですね、うどんもすっきりした麺が好きなんですよね。
だから、たとえばカミさんの故郷秋田で義弟が実際に打っている「稲庭うどん」なんか、最高においしく感じます。
たま〜に食べに行くと、それはそれでおいしく感じますし、なんとなく懐かしさもおぼえます。
そうそう、吉田のうどん宣伝大使としてフジファブリックの志村正彦くんを忘れちゃいけませんね。彼が地道に宣伝してくれたおかげで、今、吉田のうどん屋さんはずいぶんと助かっていると思います。彼はストックホルムでもこのカップ吉田うどんをもらって喜んでいましたね。内心、「これのどこが吉田のうどんなんだよ〜」と思っていたかもしれませんが。
で、先ほどの稲庭うどんに話を戻しますと、あれって乾麺なのに、即席カップ麺にはなってないんですよね(たぶん)。まあもともとが宮内庁御用達という感じの高級食品ですから、いかにも庶民的なカップ麺にはそぐわないのかもしれません。
こちら吉田のうどんは、もう本当にモロ庶民の味ですよね。ネイティヴは毎昼食にうどんを食べ歩くくらいですから。
富士吉田近辺は昔から、というか昔は特に今はイマイチですけど、織物が盛んだったんですね。で、機織りは女性の仕事ということで、けっこう飯は男が作ったとも言われています。それで、あんなに男性的(稲庭や讃岐は女性的ですよね)なゴツゴツした固いうどんになったのだとか。
あの固さは実は塩分の多さを示しています。私、吉田のうどんはですね、冷やを頼んで、そして汁は飲まなくても、ガンガン汗をかきます。塩分に敏感な私にとっては、かなりきつい食べ物の一つとも言えます。
そんな特殊なめんを即席カップ麺で再現できるはずがないわけですよね。あえて再現性にこだわるなら、やや温度の低いお湯を注ぎ、4分待てのところ2分くらいで切り上げて食べ始めなければなりません(笑)。それでも、あのコシというか乱暴なまでのゴロゴロ感は期待できるはずはありませんね。
汁(スープ)は味噌と醤油のブレンドで、まあそこそこの雰囲気は出せていますが、具材の再現性も正直高くありません。というかやっぱり無理でしょうか。
まさか、カップ麺に「馬肉」を乾燥させて入れるわけにもいかないでしょう(技術的には可能でしょうが)。また、「冷たい」キャベツをどかんと載せるのもやはり難しい(演出的には可能でしょうが)。
そうすると、結局のところ、「吉田のうどん」のアイデンティティーはほとんど再現されていないわけでして、正直全く別物にならざるをえないと。
しかし、そんなことは実は当たり前のことで、百花繚乱のカップラーメン市場においても、様々な名店を名のるものがあるじゃないですか。それがホンモノと全然違う!なんて言うのは、それこそ「痛い」ことですよね。
だから、実を言うと、私にとって重要なのは、この「富士吉田のうどん」が、その名称から離れて充分においしいということです。私は各種カップうどんの中で、特にこの製品を高く評価しています。リアル吉田のうどんよりも頻繁に食べているかもしれない。
特に、私はこのようなある種悪趣味なトッピングが大好きです。生卵を載せて、その上から熱湯お落とし、さらに納豆を載せて、そこに付属の特製スープをかける(笑)。
これがとってもおいしいのであります。一人暮らしの頃を思い出すなあ。こういうジャンクな食べ方、あるいは栄養の摂り方って定番でしたからね。なんでも納豆と卵入れちゃうのが私の流儀なのでありました(笑)。
Amazon 日本うまいもん 富士吉田のうどん
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コメント
ワタシは完璧吉田うどんはまってます。
何軒か食べましたが 正直そこまでではなく
志村くんオススメの某店で食べてから完璧に それまで譲らなかった蕎麦の座をあっさりと吉田うどんにしてしまいました。
確かにあのカップ麺は「違います」が
カップ麺としてかんがえればアリかな…。
ちなみにカップ麺の富士宮焼きそばも…ですね。
先日 民放でとんねるずや翔やんが達が富士吉田の道の駅であのカップ麺を全部買いして 男気 を見せていました。
かなり面白い企画でしたよ!
投稿: さお | 2011.12.06 14:32