綾小路きみまろ 『爆笑スーパーライブ』
今日から河口湖畔で合宿です。ある大学のセミナーハウスをお借りしての勉強合宿。昨日中間テストが終わったばかりだというのに可哀想…かと言うと全然そんなことはなく、みんな楽しみにしています。何をやっても楽しい子どもたち。偉い。
さて、ここ河口湖の大石地区には、綾小路きみまろさんのご自宅があります。富士山に憧れ、ここに住み始めてから彼はブレイクしました。やっぱり富士山のパワーがあるのでしょう。
ちょうどちょっと前に職場の後輩からこのCDシリーズ3枚を借りていたので、行き帰りの車の中で聴きました。
もう爆笑の嵐でしたよ。これはたしかに素晴らしい芸ですね。何度聴いても面白いというのがその証拠です。次になんの話が来るかわかっているのに、それでも面白いし、逆に次の言葉が出て来るのか楽しみでワクワクする。これってホンモノの笑いである証拠ですよね。そして「芸」の神髄。
今テレビに氾濫している実にその場しのぎの薄っぺらい笑いとは大違いです。しっかり構築され、ある種「型」をもった笑い。しかし、そこに「場」がある。ライブな場がある。
これは,まさに昨日の話にも通じます。「アンサンブル」ですよ。オーディエンス(もちろんここでは中高年の皆さん)との一体感。空間的な一体感だけではありません。歴史という時間軸上に生ずる一体感もあります。
そう、個々人の歴史を言霊によってすくい上げる、救い上げるのがきみまろさんの「毒舌漫談」の醍醐味です。
つくづく「言葉」というのは面白いと思いますね。毒舌というのは、まあ彼の言葉を借りれば、「悪口じゃなくて批判しているだけです」ということになるのでしょうが(笑)、まあ活字上での、あるいは音韻上での意味論で言えば、これはやはり「悪口」ですよね。
しかし、そこに中高年の皆さんのみならず、たとえばウチの小学生の娘たちでさえ、ある種のカタルシスをおぼえ、そして涙を流して笑うわけです。これは実に面白い。言霊の多面性、複雑性を感じさせますね。
私も生徒からは「面白い先生」というレッテルは貼られています。たしかに日常的に笑いをとることに専念しているとも言える(笑)。そのネタは、実際のところ「毒舌」が多いこともたしかです。かなりガツンと「悪口」を公言します。
実はこれって一つの教育テクニックでもあるんですがね。私に関わった生徒たちは「そうそう」とみんな首肯してくれると信じますが、私の毒舌によって救われた生徒がけっこういると思っています。
きみまろさんが中高年のコンプレックスやストレスを「毒舌」によって解放するのと同様に、私は日常的に若者のコンプレックスやストレスを「毒舌」によって解放しています。ね?教え子のみんなはよ〜く分かるよね?てか、そればっかりやってるかも。
極端に言えば、私は普通の先生が腫れ物に触るようにするところを、けっこうグッと掴んだり、いじったりすることが多いのです。
これはそれこそ表層的な意味論から言えば、「いじめ」とも「暴力」とも「反教育的行為」ともとれるでしょう。実際、よく生徒たちと笑うんですが、「今の会話、活字にしたら絶対新聞沙汰だよな」ということばかり。
しかし、実際にはその反対の反応と現象が起きるわけですから不思議ですよね。きみまろさんがこうして中高年のアイドルとして活躍し、彼からの「悪口」「いじめ」を受けるためにお金を払って会場に行ったり、あるいはCDやDVDを買ったりする人が絶えないのと、ある意味似たことが起きているのだと思います。
では、文字や音韻や辞書的な意味や社会の常識や教育の先入観を越えるのは、何がそこにあるからなのでしょうか。
それは、間違いなく「愛」だと思います。カッコつけてるように思われるかもしれませんが、そこに「愛」があって、そして「愛」に基づいた「関係」が出来上がっていれば、「毒舌」は「福音」に変わります。表面を飾った偽善的なお題目なんかよりも、ずっとずっと強い救済の力を持ちます。面白いですね。
国語でも、こういう力のある生きた言葉の使い方について教えたいなあ。とってもとっても難しいけれども。とりあえず聴かせてみようか。
よく後輩の先生方からも、そのテクニックについて問われますけれど、なかなかマニュアル的にそれを伝えることは難しいですね。まさに「アンサンブル」、つまり衝突から生まれる調和、不調和の調和がもたらすカタルシスなのでしょうから。
いやあ、それにしても勉強になりましたね。あのリズム感。メリハリ。間の取り方。もちろん言葉遊びの巧みさも。一度生で拝聴したいですね。ご近所ですし。
ああ、笑った。私も心が浄化されました。
Amazon 爆笑スーパーライブ第1集! 中高年に愛をこめて・・・
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