« 根津神社(根津権現) | トップページ | 『大麻入門』 長吉秀夫 (幻冬舎新書) »

2011.10.11

首都圏(東京)直下地震の危険性

20110917k0000m040091000p_size5 「都圏直下急増 M7級、30年で98%」…3.11から7ヶ月。その影響は確実に他の地域にも及びつつあります。
 被災地のことももちろん忘れてはいけないわけですけれど、尊い命の犠牲があったからこそ、それぞれの人がそれぞれの場所なりの危険性というものを認識しなければなりませんね。
 昨日は江戸を歩きながら、いろいろな気の流れを感じました。その一つが地震の気。地震の気というと何か変ですが、まあ動物的な勘ってやつでしょうかね。地の底から伝わってくる鼓動を感じると言えば、ちょっとカッコいい。まあ、そんな感じのモノです。
 これはたとえば地表や上空の気の流れとも関係してきます。地震雲もその現れですね。
 で、結論から言いますと、東京足下はそれなりに危険な状態ではありますが、喫緊という感じはしませんでした。東北の大地震がある前から、感覚的には危険度6くらいだったのですが、それが7に上がったくらいの感じです。ま、それでも他の土地に比べるとやっぱり高いんですけどね。
 首都圏での地震の回数は震災前の数倍になっています。これをもって、いたずらに不安をあおる必要はないとは思います。地震は全て安定へ向けての動きなので、溜めすぎるよりは小出しにした方がいいこともあるからです。つまり先送りにすればするほど危険度が高まることもあるので、地震が起きないことの方が心配なこともあるのです。
 今日ちょうど政府が首都直下地震などに備えて専門調査会を設置することを決めたようです。今ごろ何?というような気もしないでもありませんが、まあ何もしないよりはいいでしょう。ただ、いわゆる「専門家」とは「科学者」のことでしょうから、ただ数値と、それを可視化した図や地図を発表して終わりになるでしょう。
 以前「科学の限界」という記事を書きましたね。いわゆる専門家が世界史に残るようなM9の巨大地震を、ほとんど全く予知できなかったという事実を忘れてはいけません。
 いわゆる専門家の方々は、たとえば私の体感や雲の観察による地震予測など相手にもしないでしょう。噴飯どころか一笑すらしてくれません。
 でもいいんです。自分や大切な人の命は最後には自分で守るしかないんですから。
 江戸の地震と言えば安政江戸大地震が思い浮かびますね。1855年11月11日(これも11日か)。東京湾北部震源M6.9。
 江戸の坂の下、つまり沖積層の土地や海岸の新しい埋め立て地では、おそらく震度7になったことでしょう。坂の上、すなわち森や神社や寺や墓地があるところは一次的な被害は大きくありませんでした。火事という二次的な被害は甚大でしたけれども。
 今の東京はどういうふうに街が形成されているかというと、坂の上は古いままでほとんど手つかず、結局坂の下に薄く現代がコーティングされているだけです。あるいはより海の方に埋め立て地が広がっている。
 つまり、現代東京人の生活範囲のほとんどは、地震に弱い土地にあるわけです。そこに高層ビルや高速道路などの巨大構造物を詰め込んでいる。だから、当然その危険性は江戸の比ではありません。
 ちなみに東京湾の津波はせいぜい2メートルくらいだと思いますが、それでも低地のかなりの部分が浸水するでしょう。
 湾岸のオシャレなエリアほど複合的に危険度が増すということですね。これは当然です。
 もともと東京直下は3枚のプレートが複雑に重なり合っていて、地震の巣のようなところです。そして複雑なだけに、そのメカニズムがほとんど解明されておらず、結果として予測や予知が非常に難しい場所です。
 また、内陸の方にも、たとえば立川断層のような巨大活断層がありますし、関東大地震や房総沖大地震のような、やや離れた地域での大規模地震の影響も受けやすい特殊な場所です。
 江戸時代以前の江戸は、池や沼地や湿地ばかりで、ほとんど人が住んでいなかったというのもうなずけます。もともと危険な土地だったのですね。
 東京に住む方々は、そういう事実を認識した上で生活してほしいと思います。
 明日から静岡市で始まる日本地震学会では、「専門家」たちがどんな発表をし、議論をするのでしょうか。首都圏直下地震の話題も出ると思いますが。

|

« 根津神社(根津権現) | トップページ | 『大麻入門』 長吉秀夫 (幻冬舎新書) »

ニュース」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

自然・科学」カテゴリの記事

歴史・宗教」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 首都圏(東京)直下地震の危険性:

« 根津神社(根津権現) | トップページ | 『大麻入門』 長吉秀夫 (幻冬舎新書) »