iCloud
間もなくiPhone4Sが発売されますね。私は4に替えたばかりなので関係ありません。5に期待した人(ほとんどそうだったのでしょう)は皆あの時は落胆しましたけれども、その後ジョブズの訃報に接し、結果として4Sが遺作となったということでしょうかね、大変な人気になったようです。皮肉なことではあります。
私はさっそく今日発表になったiOS5を導入し、またMacのLionも更新して、違った意味でジョブズの遺志を感じさせていただきました。デバイスよりも、ソフトとしてのiOS5およびそこに付随しているiCloudの方に、そうした思い入れを感じたということですね。
iOS5では地味に細かいところが改良されていて関心しました。たとえば10キー入力がフリックのみに設定できるようになったところなどです。同音が連続する時などのちょっとしたストレスがなくなりました。機能の拡張よりも、そういう細かい(ある意味強く意識されない)部分の方が実は私たちにとって大切だったりします。
ジョブズのモノ作りには、一見ハードとソフトの両面があるわけですが、それは決して別々のものではなく、結局は不二一如です。両方とも「何ができる」という機能よりも、「何かをしたくなる」という操作感や質感というものを大切にしていると感じます。
そういう意味においても、iCloudはジョブズの大きな夢の一つであったことでしょう。
なぜなら、我々の脳や身体の拡張たる各Appleデバイスは、それが増えれば増えるほど(たとえば私であれば職場のMacと自宅のMacとiPhone)、ある意味分離拡散してしまうわけですね。自己の分離拡散と不一致は大きな「不安」と「不便」を感じさせるものです。
それを「雲」の上で同期してくれるiCloudは、彼にとって絶対に必要なシステムだったと思います。さっそく実際使ってみましたが、なるほど「連絡先」だけでもこうして簡単に共有してくれると助かりますね。あとカレンダー、フォトストリームも便利。
もちろん、分離しておきたい自分もいますから、たとえばブックマークやメールは同期しません。職場の自分、家の自分、そして外出している時の自分を使い分けたいからです。
文書やファイルについては、すでにDropboxとSugarSyncを使って管理していますので、iCloudには頼りません。
iPhoneの自動バックアップもしたいところですけれども、結局5GBで足りるわけはなく、さらなる領域を購入しなければならないので、ちょっと二の足を踏んでいます。
たぶん、各業界とも今後はこうしたクラウドの管理運営によって収益を得るようになるのでしょうね。情報の貸し倉庫業です。
数年後にはOSもアプリケーションも含め、全ての情報は私たちの手もとに残らなくなることでしょう。そう、ちょうど3年前なんですね、私が「クラウド・コンピューティング」という物語という記事を書いたのは。ある意味3年経ってもまだこの状態というのは、やや予想よりも遅いかもしれませんね。
つまり、いまだにユビキタス情報網ができあがっていないということですね。クラウドの基礎にあるのは、いつでもどこでも雲にアクセスできるという環境ですから、たしかに現状では全くそういう次元にはない。
しかし、今回のiCloudがそうした雲の世界をより身近にしてくれることは間違いありません。そうしますと、そういう貸し倉庫業が儲かるということが認知されていきますから、環境としての無線ネットワークインフラは急速に整備されていくことでしょう。まあ、そのための強引な地デジ化があったわけでしょうし(苦笑)。
ジョブズ死して雲を残す。彼の夢が正しい方向に進化していくことを祈ります。
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