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2011.09.25

ガチ相撲トーナメント (TBS)

110918_taleme 「本の格闘技はもう終わってしまったのか?」で始まったガチ相撲。
 我らがスネークピット(IGF)の鈴川真一選手やIGFとの関係もウワサされるヴァンダレイ・シウバ、そしてUFCでレスナーと対戦が発表されたアリスター・オーフレイム、そしてそしてなぜか(?)田村潔司 選手まで出場するということで、これはもう盛り上がらないわけはない。しかし…。
 結果としてアリスターが優勝ということで終わりましたが、どうも私は途中から煮え切らないというか、腹立たしいというか、微妙な気持ちになってしまいました。
 いったいどこが「ガチ」なんだと。
 分かってはいてもやっぱり格闘技ファンとして許せないのは、これが「バラエティー」だということです。実際番組の中で「これはバラエティーです」的なテロップが入りましたよね。
 正直、「日本の格闘技を終わらせた」張本人はTBSなのではないでしょうか。今回の企画もそうですが、格闘技に対しての、あるいは格闘家に対してのリスペクトの念が全く感じられません。それどころかバカにしているとさえ感じる。
 もちろん、格闘界自体の腐敗もありますよ。それこそ総合格闘技系ではギャラも払われないし、若手や業界自体を育てようという気持ちが全く感じられない。それで現在のこのザマです。
 そして、こんな安っぽい企画に自らに安売りしてしまう彼ら。これは非常に残念な事態です。
 昨日のDREAMにカミさんが行きました。さいたまスーパーアリーナはガラガラ、スポンサーもほとんど付かない状態。選手は命懸けで試合をしているのに…。サクも惨敗だし。もう終わりですね、正直。
 赤いパンツの頑固者だったはずの田村も何を考えているんでしょうか。彼のコンディションは良いように見受けられましたが、それはそうでしょう、試合せずに養生しているわけですからね。そして、なぜにこのガチ相撲には出る?
 もちろん、私たちとしては楽しみですよ。相撲とはいえ夢の対戦を見られるわけですから。しかし、なんだろう、結果としてのこの虚しさは。
 PRIDEの映像や音楽、DREAMの演出などがそのまま使われることに、一種の感動というかノスタルジーを感じるファンも多かったと思いますが、それもまた単なる「ネタ」にされているというか、少しでも使用権料を取ろうという部分で全くプライドが感じられません。
 わかります。いろいろな事情も。そして、自分も「オーッ」と言ってしまいましたよ。PRIDEやUWFやリングスの映像が地上波に乗るだけでも、それはある種の感動がありますよ。でもなあ…。
 今日この時間には、「K-1 WORLD MAX」や「UFC」の放送もありましたし、なにしろ今日は大相撲秋場所千秋楽でしたよね。ここにぶつけてくるあたり、たしかにうまいと思いましたが、ならばもっと「ガチ」で仕事してほしかったような気がします。
 そうそう、日本相撲協会との関係はどんななんでしょうか。花田さんとか、曙とか、どんな立ち位置なんでしょうか。そして、鈴川選手に対するものとか…。相撲側も安売りしているんでしょうか。
 だいたいが、「ガチ相撲」と称していながら、全然「相撲」じゃないじゃないですか。予選はそれなりに相撲が見られましたが、本選は、あれでは「相撲ごっこ」ですよ。
 立ち合いができないのはしかたなわけですから、がっぷり四つからやらせるとか、そういうふうにしないと全然「ガチ」にならない。総合やレスリング、そして最近の柔道のように、どうしても組み手の部分での勝負になってしまう。それは「相撲」ではありません!
Images あとですね、これは絶対勘違いしてほしくないのですが、あのじいさん柳龍拳の技は本物の「合気道」ではありません。彼自身、武道をバカにしています。非常に腹立たしい。
 ま、ある意味戦わずしてシウバを破ったあのじいさんが最強とも言えますがね(笑)。
 いろいろ話が飛んで申し訳ありませんが、あまりにいろいろなことを考えたものでして。この流れをTBSは大晦日まで引っぱるつもりでしょうか。だとしたら、本当に「日本の格闘技は終わる」と思います。
 「日本の格闘技」は神事であり、そのための人間修養の道です。ネオリベラリズム及びマネタリズムとは全く相容れません!

 

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