道南で震度5強…最近の地震に思う
夜の10時半頃、浦河沖を震源にM5.1の地震が発生し、新ひだか町(っていう町があるんですね)で震度5強を記録しました。震度5強は何ヶ月ぶりでしょうか。大きな被害がなくてよかった。
M5.1で震度5強ということは、震源が非常に浅かったということでしょうね。地震自体としては中規模ですが、ほとんど直下型と同じような感じですので、局地的に大きな揺れになったものと思われます。
浦河沖は地震の巣です。大震災後は比較的静かにしていましたが、そろそろまた活動期に入ったのかもしれません。
1982年の浦河沖地震はM7.1、浦河町で震度6を記録し、80センチの津波も観測されました。あの時も本震の前にM5クラスの前震があったようですから、今回もまだ警戒しなくてはなりませんね。
6月に今後の地震活動についてという記事を書きました。そこにも書いたように、三陸沖から北側のアスペリティ、たとえば釧路沖も大きく動く可能性があります。
長期的な視点で観察してみますと、3.11の大地震のあと、それまで活動が活発だった地域の地震がある期間沈静化していました。しかし、それがここへ来て再び動き始めているという感じですね。
どういうメカニズムかよく分かりませんが、とんでもなく大きなことが起きると、それまでの小さな問題や軋轢が鳴りを潜めるものです。人間界もそうじゃないですか。
しかし、それも時が経ち記憶が薄れるごとに、ある意味では日常が戻ってくる。自然現象も人間も同じです。
地震について言うなら、海底ではなく内陸の地震が増えてきます。従来壊れやすかったところとともに、大地震に伴って新たに壊れやすくなった部分が動き出すということですね。
人間界でも、ついつい忘れてしまっていた日常的な些細な問題を思い出したり、震災によって生じた新たな問題が意識され始めたりしていますよね。まあ、人間の思考や感情も自然現象ということでしょうか。
いずれにせよ、全ての地震は溜まったストレスを解消するために働くものであって、それ自体は悪いものではありませんし、そこに人間の都合でどうこう言うべきものではありません。しかし私たち人間としては、そうした「自然」どうしうまく共存していけるような智恵を働かせる必要はあるでしょう。
いつかも書きましたが、たとえば天気予報とそれに対する私たちの心構えと実際の行動のような感じで、そのスケールをより大きくするというような姿勢が必要でしょう。ただ恐怖したりするのではなく、あらゆる可能性を認めた上で、私たち「自然」ができる範囲で、より大きな「自然」と対峙していくべきだと思います。
私としては、その一つが地震雲の観察であり、体感の分析だということです。大自然、大宇宙としての空や雲や富士山、そして、小自然、小宇宙としての自分。両者から素直な気持ちで学んでいきたいと思っています。
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