追悼!原田芳雄 『原子力戦争 Lost Love』 (黒木和雄監督作品)
また一人、昭和の男逝く。
俳優の原田芳雄さんが亡くなりました。田園に死す、祭の準備、さらば映画の友よ インディアンサマー、ツィゴイネルワイゼン、陽炎座、さらば箱舟、生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言…私の好きな映画にはいつもかっこいい原田さんがいました。
まさに昭和の漢。肉食系男子の総帥のような方でしたね。力強さと繊細さ、強さと弱さ、怒りと優しさ、本当にいろいろな男の顔を見せてくれました。ご冥福をお祈りします。
それにしても、本当に因縁めいていますね。私も大好きだったATGの映画「原子力戦争」。ここで彼は福島第一原発にアポなしで潜入を試みます。このシーンは芝居ではなくてドキュメンタリー・タッチとなっています。黒木さんらしい演出ですね。
福島第一原発で重大な事故が起きたのではないかと疑う記者、それ取り囲む反対派、推進派、学者、そして…。
この作品が公開されたのは1978年です。原作は当時反原発の先鋒だった田原総一朗。今はどうなのかな?ww
YouTubeにダイジェストがあったのでご覧下さい。
病床の原田さんは今回の事故をどのように見ていらっしゃったのでしょうか。あれから30数年。映画の中で想定された「チャイナ・アクシデント」は今言う「チャイナ・シンドローム」です。
当時は、アメリカの原発で炉心溶融(メルトダウン)が起きると、炉心が地球を突き抜けて中国まで達すると言われていました。それを受けて1979年に米国で「チャイナ・シンドローム」という映画が公開されて一般化した言葉です。それまでは、「チャイナ・アクシデント」と呼んでいたのでしょう。この映画の原題も「原子力戦争 チャイナ・アクシデント」でした。
この映画、ぜひ今見直してみたいのですが、なかなか手に入らないようですね。私は映画館で観たのではないかと思うのですが…。DVD化を望みます。
Amazon 原子力戦争(田原総一朗)
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コメント
好きな俳優さんだっただけに、すごくショックです…
最近だと、
不毛地帯
新参者に出演されてましたよね。
YUKIさんのPV(うれしくって抱き合うよ)にも出演していて、とても素敵でした。
癌だなんて全然知らなかった…
これを機会に、昔の映画も少しずつ見ていきます。
投稿: なじゅ | 2011.07.21 03:34