『右大臣実朝』 太宰治
今日は桜桃忌でした。今年は日曜日にあたりましたし、本来なら近所の御坂峠の天下茶屋にでも行って太宰を偲ぶべきだったのかもしれませんが、どうにも忙しくそれも叶いませんでした。
しかし、私は太宰とは妙な縁があるようでして、まあそれは「富嶽百景」の舞台に住むようになった20代の頃から始まった腐れ縁のようなものですかね、とにかくずいぶんと彼には驚かされてきました。
そう、たいがいは彼のシャレにならない悪戯に翻弄されてきたようなものですな。そのへんについては、このブログにも時々書いていましたから、もし興味のある方は右の検索ワードをクリックして探してみて下さい。
昨年開校した私の勤める中学校が、彼の好んで泊まった旅館の跡地に建つことになったのも、これまた不思議と言えば不思議です。当初は違う場所のはずだったのに、着工寸前にひょんなことから今の地に変わったのですから。
そして、どうも来年度からはさらに縁が深まりそうなのです。これはもう逃げられませんね。
私はあんまり小説を読まない人間です。太宰が好きだと言っているわりに、実を言うとそんなに読んでいません。というか、私の人生そのものがそんな感じなんですよね。ちょっとかじっただけなのに、まるでマニアのように振る舞う。このブログがその象徴でしょう(笑)。
いや、太宰もそんな感じだったと思うんです。彼って(私に)小説家じゃなくて「剽窃家」と呼ばれるくらいパクりが上手ですよね。さっと見かけたものをそれらしく作品に仕上げてしまう「ずるさ」を持っています。それこそが「天才」の証なのでしょう。
私はもちろん彼ほどの才を持ち合わせていませんが、ある意味共感するところはあるので、それでこうしてあの世の太宰も私に近づいてくるのでしょう(笑)。
さあ、今日もまた彼の天才的なハッタリ力を再確認してみましょう。名作「右大臣実朝」です。なぜ今日この作品を選んだかと言いますと…「地震」という言葉が多出するからです。
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