三沢さん三回忌…小橋建太復帰宣言
2009年は私にとって大切な人が何人も亡くなってしまった年でした。自分の中でも何かが変わった年であったと言っていいでしょう。
音楽関係だけでも、忌野清志郎さん、三木たかしさん、アベフトシさん、マイケル・ジャクソンさん、川村カオリさん、そして志村正彦さん…皆、命懸けで表現活動をなさっていました。真のプロ芸術家でした。
そういう意味では、2年前のちょうど今日、リング上で亡くなったプロレスラー三沢光晴さんもまた、一人のアーティストであったとも言えましょう。
今日、三沢さんの三回忌の日に、もう一人の命懸けの表現者小橋建太選手の復帰が発表されました。小橋選手は2006年に腎臓ガンが発覚し1年半欠場、選手生命の危機を乗り越えて翌年復帰(こちらの記事参照)しました。その後も肘や腕の故障から何度か欠場を余儀なくされてきましたが、再び1年半ぶりに復帰することになりました。
人生を見せ、人々に勇気と感動を与えるのがプロレスの大切な要素。その点、この小橋建太という男は本当に素晴らしい表現者です。あきらめない不屈の精神と肉体の持ち主小橋建太。三沢光晴さんの遺志を継ぐ人物だと言えましょう。彼が欠場中に演歌歌手のみずき舞さんと結婚したのは、ある意味象徴的でした。
男と女の人生の春夏秋冬を語るプロレスと演歌、今世の中に足りないものはこの二つかもしれませんね。
そんな三沢さんと小橋選手のベストバウトと言えば、この2003年3月1日のGHC戦でしょう。実はこの時点ですでに、小橋選手は2度の欠場、5度の手術をしています。そしてノアの至宝GHCヘビー級のベルトに初挑戦したのがこの試合でした。
矢島アナの絶叫「プロレスラーが一番強い!」が全てを象徴しています。おそらく世界のプロレス史の中で最も壮絶な試合だと言っていいでしょう。なぜここまでやるのか。日本武道舘の観客の盛り上がりもすごい。歓声というより「どよめき」。
もちろん、こういう頭から落とすプロレスに対して様々な批判があるのも分かりますし、私も正直、その後の二人のことを考えると、ちょっと観るのが辛い。しかし、表現者として舞台上で死ねれば本望とでも言わんばかりの圧倒的な説得力があるのは事実。二人に何ものかが乗り移ったとしか言いようがない試合です。
今日は三沢さんを偲び、また小橋選手の復帰を祝って、この歴史に残る試合をご覧いただきましょう。ノーカットです。
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