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2011.06.20

おつかれさま、和田京平さん。

Photo 日の全日本プロレス両国大会メインイベントを最後に、名レフェリー和田京平さんが同団体を離れることになりました。
 1974年のデビューから40年近く全日本一筋でやってらした京平さんにどういう気持ちの変化があったのでしょうか。
 いずれにせよ、黄金期から苦難の時、そして現在の復興期全てにおいてプロレス界を引っぱってきた京平さん、ここで一区切りということで、お疲れさまでしたと申し上げたいと思います。
 聞くところによると、実は2年前からフリーの立場であったとのこと。たしかにここ数年はメジャー、インディー問わずいろいろな団体に引っ張りだこでしたよね。ある意味レスラーよりも人気がありますから。
 全日本一筋でやってきたと言っても、今の全日本は馬場さんの全日本とは全く違う団体ですし、先日の事故(事件)もありましたから、いろいろと思うところがあったのでしょう。
 まだまだプロレス界が厳しかった2年前には、自らも共に戦ったと言える四天王時代のあの激しいプロレスの結果としての、三沢さんの死もありました。そして袂を分かった形になっていた大先輩のジョー樋口さんも亡くなり、それぞれの思いを常に背負い、そして継承し続けてきた京平さんは、私には分からない特別な思いが渦巻いていた数年間だったと思います。
 プロレスにおけるレフェリーは、古来本来の相撲の行事の役割を果たしています。いわば神事の司ということです。相撲の「残った」という掛け声は、劣勢な力士に対して「もっと残れ!頑張れ!」という意味で発せられる言葉であり、それと同じような意味でプロレスのレフェリーが選手に声を掛けることは日常的にあります。
 今日たまたまIGFの宮戸GMから電話があって、いろいろな話で盛り上がったのですが、ちょうどレフェリーの話もしました。宮戸さん、この前のGENOME15でレフェリー・デビューし、見事な「司」ぶりを発揮しました。宮戸さんが司ると全然緊張感が違います。実際、いろいろな場面で檄を飛ばし、喝を入れていましたね。スポーツの審判とは明らかに違う役割を果たしていました。宮戸さんにはぜひこれからもレフェリーとしていい試合を作って行ってほしいと思います。
 そうそう、和田さんも完全にフリーな立場となりましたから、ぜひIGFにも上がってほしいですね。猪木イズムのリングに和田さんが上がるというのは、いろいろな意味で大きな出来事になると思います。スタイルは違えども、ホンモノを体で継承してきた者どうしコラボレーションすると、とんでもないモノが生まれ出る可能性があります。
 いわゆる高橋本が出てから、そうしたレフェリーの「司」ぶりさえも「八百長」などと言われるようになってしまって残念です。宮戸さんもどこかのインタビューで語っていたと記憶していますが、そういうプロレスの「一部」を、高橋さんという名レフェリーがああして悪意をもって書いてしまったことの影響は大きすぎました。それがプロレスの「全て」だと、ファンも一般人も、そしてレスラーでさえも思ってしまった。とてもとても「八百長」だなんていう言葉で語り尽くせない広大で深遠な世界なのに。
 その点、京平さんは高橋さんとは対極的な働きをしてきたと思います。いろいろあったのちも、彼はひたすら「プロレス」の牙城を守り続けようとしていました。選手を鼓舞し、そして試合をディレクションし、ギリギリのところで危険を避け、また会場の空気を創るという本来の「司」の仕事をなさってきたと思います。
 これから京平さんが、どこでどのような仕事ぶり、司ぶりを見せてくれるか、非常に楽しみです。
 今日は彼の今までの偉業を讃え、また慰労の意味も含めて、名著『人生は3つ数えてちょうどいい』を読み直してみようと思います。
 私も教育者として、彼のような立派な「司」ができるよう、日々精進したいと思います。

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