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2011.06.15

ジャズで小学生と交流

20110616_55808 日も朝からいろいろと対外的な仕事がめじろ押しでした。午前中は教員志望の大学生とじっくり教育談議も。
 午後は河口湖の某小学校へ。ウチの中学・高校のジャズバンド部が出前コンサートを行ないました。
 ウチのジャズバンド部(ムーン・インレット・サウンズ・オーケストラ)については、もう説明するまでもありませんね。浅草ジャズでグランプリを獲るような名実ともに日本一の高校生ビッグバンドです。
 彼ら、全国から演奏依頼が絶えない人気者なんですけど、考えてみると地元の人たち、特に小学生に対してはなかなか交流の場がありませんでした。
 今回はウチの中学の生徒でピアノを担当している子の出身小学校で、全校生徒および保護者を対象に出前演奏をさせていただくご縁をいただいたので、私も聴かせてもらうこととしました。
 開演前に小学校の校長先生ともそういうお話をさせていただきましたが、小学生にとっても生でビッグバンドを聴くことができる機会というのも貴重ですし、自分たちの将来像として、身近な中学生・高校生の姿を見るという意味でもとてもいい経験になったのではないでしょうか。
 本校のジャズバンド部は演奏はもちろんのこと、人間的にも魅力ある生徒が集まっています。というか、そういう指導がなされているし、実際のところ、音楽にあれだけ没頭し、またたくさんの人たちから注目されていますから、自然と人間的にも成長するという部分もあることでしょう。
 単なる品行方正というわけでもなく、洒落っ気や茶目っ気も充分ありますし、なんと言っても明るく元気です。まあ年間50以上のステージをこなしていますからね、根っからのエンターテイナーになるのも当然と言えば当然です。
 そういう意味においても、小学生からすると、あと数年で自分たちもこういうお兄さんお姉さんになっていくのかなあ…と漠然と思ったことでしょう。なんとなくワクワクしたのではないでしょうか。
 そしてもちろん、音楽、ジャズの素晴らしさ、アンサンブルの楽しさに、驚くほどの興奮を覚えたはずです。
1 私も後から小学生の様子を見ていましたが、ものすごい集中力で耳や目を働かせているなあと思いましたね。数百人の純粋な心の中に、なにか新しいモノが生まれる、光が輝くというか火がつくというか、そういう瞬間を目撃しました。
 なんかジーンとしましたね。去年から中学校を担当するようになり、日々の音を立てんばかりの人間の成長、命の息吹を感じるようになったからでしょうか、こういう子どもたちの変化、成長に接すると、自然と涙が出ちゃうんですよ。私もいい意味で歳をとりましたね(笑)。
 本当に1年と少し前までは、ここで小学生として過ごしていた子が、こうして堂々と凱旋して実に大人っぽくソロを披露している。う〜ん、環境って大事だなあ。一流の高校生と一緒にクラブ活動できるっていうのはすごいことなんだなあ。
 当たり前のことなんですが、学校という現場では、先生の役割というのは実はかなり限られていて、実際生徒を成長させるのは、先輩、後輩、そして同級生どうしだったりするわけですね。それが伝統として定着していれば、案外先生の出る幕というのは少ないものです。また、そういう学校こそ理想の学校だとも思います。
 それにしてもジャズの力ってすごいですね。これが私のやっているような音楽では、こうして小学生を一瞬のうちに変えるなんてこと到底できません。まるで魔法のような音楽ですわ、ジャズは。
 今日は小学生対象ということで、アニメの曲などをたくさん演奏しました。もちろん、それぞれかなり高度なジャズ・アレンジがなされていましたが、全体としては非常に分かりやすかったと思います。そう、こういうビッグバンド・ジャズというのは、いろいろなスケールでの聴き方ができるわけですよ。大人も子どもも、玄人も素人も楽しませることができる。そして他のジャンルに比べ、圧倒的に「場」を作り出す力がある。まさにマジックですね。
 あの体育館の中で、小学生も中学生も高校生も先生も保護者も、み〜んな幸せになっていました。うらやましいくらいの時間と空間を味わわせていただきました。ありがとう!また、どこかの小学校でやらせてもらいたいなあ。

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