2011.4.7 宮城県沖地震発生(M7.4)
想定していたとは言え、やはり驚きましたし、恐怖を感じましたね。
私は3月27日の記事に以下のように書きました。
「最後に一つ注意を喚起しておきます。タテの地震はまだまだ終息していません。M7レベル、震度6強レベルの地震が発生する可能性があります。もちろん、それに伴う津波も数メートルレベルでありうるでしょう。それによって福島原発に大量の海水が注入されるなんていう皮肉なことも起き得ます。被災地にいらっしゃる方々注意してください」
ちょうど昨日、気象庁も「震度5強以上の余震が3日以内に発生する確率を10%、場所によっては震度6強もありうる」と発表していました。
地震の数時間前、秋田の親戚に電話していました。その親戚は先日親族の住む仙台方面へ行ってきたとのこと。被災地の方々が「こんな大きな地震を経験したのだから、もうさすがにないだろう」というようなことを言っているという話を聞き、私は上記の記事の内容を伝えて注意するように言った矢先でした。
今回の地震は、その震源域から考えるに、いわゆる「宮城県沖地震(仙台沖地震)」であると判断します。つまり、余震というよりも東北地方太平洋沖地震に誘発された「想定されていた地震」であるということです。
ご存知のように、宮城県沖地震は30年くらいの周期でM7.4を6回も繰り返しています。もちろん前回は1978年の宮城県沖地震。あれから33年ということになります。
気象庁は「余震」としてしか発表していません。ちょっと変な気がしますね。というか、記者会見が遅すぎる。ニュースでも原発の方が先で、なんか我々日本人の感覚がおかしくなっているように感じました。1978年の時と同等、あるいはそれ以上の地震が起きているのに…。
これは考えれば恐ろしいことですが、今回比較的被害の報告が少ないのは、当地がすでに被災している状況だからです。マスコミも含めてそういう感覚が全くありませんね。
今回の宮城県沖地震が起きる可能性が高いのは当然でした。もともと大地震前でも10年以内に70%と言われていた地震です。そこに加えて大地震による地殻変動。ちょうど昨日の発表にもありましたね。宮城県沖、まさにこのタイプの地震の震源域が東南東に24メートルも動いていたのです。
さて、私が3月27日の記事の最後に追伸として書いたことを、もう一度書いておきます。
「追伸 2004年12月のスマトラ島沖地震はM9.3。余震も収まりつつあった3ヶ月後、震源を隣接する南に移してM8.6の地震が発生しています。今回の大地震の震源域の南部にはアスペリティが残っているので要注意」
つまり、房総沖のM8級地震のことをぜひとも忘れず注意していてほしいということです。これは予言でもなんでもなく、歴史的な経験則による警告です。また、予言ではないからこそ、それが明日起きるのか、数十年後起きるのかは、全く分かりません。
今回の「宮城県沖地震」も「忘れた頃」にやってきたこと、肝に銘じねばなりません。
「最大余震は本震の26日後と3ヶ月後に起きる」という、まことしやかにささやかれるウワサも、実はそういう経験則から生まれたものであり、「忘れた頃にやってくる」ということを象徴しているのかもしれませんね。
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コメント
こんにちは。昨日の揺れ、茨城県は震度4でしたが、いや、震度5でしょ?って位、揺れました。
今回は地震発生前に緊急警報が鳴りました。
揺れは3分位、横にグラグラとゆっくり揺れてました。「お願い、これ以上大きくならないで、止まって下さい」と祈わずにはいられませんでした。被災地の方も大事にならず安心しました。あと2ヶ月の間位に房総沖でくるのですね・・・。
以前の記事でタテ揺れはまだ終わっていないと書かれていましたが、今回の宮城県沖地震で、宮城・岩手・福島は今後、多少は落ち着くのでしょうか?
予言とかでは無く、歴史上どうなんでしょう・・・。
投稿: ぽん | 2011.04.08 09:22
ぽんさん、茨城は本当に大変ですね。
房総沖は明日かもしれませんし、30年後かもしれません。
必ず起きるけれども、いつになるのかは正直現段階では分かりません。
今回の宮城県沖、やはり気象庁との私の見立ては違っていますね。
しかし、気象庁もようやく発表したように、少なくともあと数年は余震活動は収まらないと思います。
それほどにダイナミックな動きだったのです。
歴史的に言うとそうとしか言えませんね。
本当に祈るしかありません。
必要以上に心配する必要はありませんが、日々いろいろな可能性を忘れないことですね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2011.04.08 14:16
お返事ありがとうございます。必要以上に心配する必要は無いんですよね。
あぁ(>_<)なんかその言葉だけで少しホッとしてます。ありがとうございます。
私も、あれほど大きな地震がきたのだから、余震は仕方ないと思ってはいても、あの大きな地震以上がくるかもしれないことへの恐怖感?のが強く、毎日心臓が破裂しそうな思いです。
でもここへ来て、また少し元気がでました。
防災準備も落下防止の工夫もしたし、初日に比べたら地震が来てる時は無駄な行動をせずに済んできてはいるけど、でも、やっぱり怖いよ(T_T)でも、皆、同じ気持ちですもんね。私だけじゃないって思うと頑張れます。それに、自衛隊の方や原発の方、被災地の方は倍も倍も頑張ってるんですもんね、私も今できることを精一杯しなくては。
前向きに前向きに。。
また来ます(^-^)/
ありがとうございます。
投稿: ぽん | 2011.04.08 17:29