2011年3月3日…富士山と地震雲
このたびの東日本大震災、本当に言葉にならない衝撃を受けています。被災された皆さまに心からの愛隣と激励の気持ちを送らせていただきたいと思います。
このタイミングでこの写真を掲載することには多少のためらいがありますが、今後の地震予知に少しでも役立てばと思い公開に踏み切ることといたしました。
私は小学生時代から地震予知を一つのライフワーク(趣味?)にしています。いろいろなアプローチがある中の一つが「地震雲」の発見と観察です。
最近ではこちらに地味ながら紹介しています。11月30日、東日本全体が揺れた深層地震の日の朝です。
気になって写真に撮るのは年間数回しかないのです私が、今月3月3日にどうしても気になって撮ったのが、今日紹介する写真です。
しかし、その後、年度末の忙しさからか、この写真を撮ったことを忘れていました。今日、写真の整理をしていて見つけ、そして思い出したという次第です。
今思えば、その日のうちにでも記事にしておけば…いや、何の力にもならなかったかもしれませんね。いずれにせよ無念です。
富士山は、その独特の形から不思議な雲をたくさん産み出します。見慣れていない方にとっては、日常的に現れる様々な造型にさえも驚きやある種の異様さを感じることでしょう。しかし、もう30年近くにわたってこの地に住み、毎日のように富士山やそれを取り囲む雲たちもを見ている私にとっては、それらはまさに日常です。しかしその一方で、このようにあえて撮影する雲というのがたまにあるわけです。それらには、やはりそれなりの特殊さがあるのですね。
それを理屈で説明するのは難しいのですが、ある種の直感といいますか、私なりに感じる「異様さ」があるわけです。非日常的な、大きな力が空間に満ちているというか…。
これをただちに「地震雲」であるとは言いたくありません。特に今回のような大地震、大惨事が起きてから、いわば後だしジャンケンのように、実は…と語り出すのは気が引けます。
もちろん、これによって私が地震予知を成功したわけではありません。実際忘れていたわけですから。しかし、事実として発生8日前に、年に何度かしかない「異様さ」を感じたのですから、これからのためにこうして皆さんに見ていただくことに意味がないとは言えないでしょう。
山梨県富士吉田市下吉田より3月3日12時05分(±3分)
富士山上空にあまり見かけないタイプのすじ雲というか、帯状の龍体が現れています。北東から南西を結ぶ方向に伸びています。山頂から東に伸びる雲は、上空の偏西風によってできるよくある雲(山旗雲)です。
3月3日12時05分(±3分)
そのすじ雲の影でしょうか、富士山の北東面の5合目から6合目付近に珍しく横線が走っているように見えます。
3月3日12時29分(±3分)
しばらくたっての様子です。龍体は消えているように見えます。しかし上層の雲にも北東から南西への流れが見て取れます。
3月3日12時29分(±3分)
太陽を含む上空の全体像をご覧下さい。ちょっとピンボケです。北東から南西の流れのほかに、それと垂直に交わる流れもなんとなく感じます。
3月3日12時30分(±3分)
相変わらず北東面の光と影のラインが見えます。これがどういう仕組みで現れているのか、正直よく分かりません。とにかく見かけない光景です。
3月3日12時30分(±3分)
あまりに不思議なので、ズームアップしてみました。どういう現象なのでしょう。
3月3日12時38分(±3分)
8分ほど経っての画像。富士山の背後(南西方向上空)に、いわゆる洗濯板状の雲が現れました。やはり、北東南西方向に伸びています。
いかがでしょうか。この不思議な雲や光と影が、はたして今回の東北地方太平洋沖大地震と関係しているものか、それは全く分かりませんが、ただこういう事実があったということを知っていただきたく記事とさせていただきました。
ちなみに全く関係ありませんが、この写真はこちらGE社製のデジカメで撮影しました。そして、福島第一原発の原子炉1号機と2号機は米国GE社製です。
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コメント
今、富士山周辺で震度6の地震がありましたね。その地震雲だったのでは!
投稿: なまず | 2011.03.15 22:59
私も、同じ日の日没直前に、自宅(東京)から富士山方向への展望で、見たこともない雲を見ました。びっくりして写真を撮ったほどです。不思議ですね。
投稿: monomiyu | 2011.03.18 21:45