2011.3.18 富士山と飛行機雲
ずいぶんと騒ぎになっているようなので、先に写真と結論をアップしておきます。何人かの方から問い合わせがありました。いつのまに私は地震雲の専門家になったのでしょう(苦笑)。
今日、富士山周辺に発生していた「すじ雲」は飛行機雲です。地震雲ではありません。
富士山上空は5分に1機くらいの割合で飛行機が飛ぶ、航空路のメインストリートです。そのためもあって、このあたりは最も美しい飛行機雲を見ることができる場所です。もちろん、富士山という前景もありますし。たしかにきれいですよね。
飛行機雲はジェットエンジンから出る煙だと思っている方が多いようですね。実際は違います。飛行機が飛ぶ揚力を生む原理に関連して出来るものです。翼の上面に接する空気の気圧が低下して断熱膨張を起こして、それで気温が下がって水蒸気が凝結して雲になるんですよね。
飛行機雲である証拠に、すじ雲の中を今まさに飛行機が飛んでいる様子を撮ってみました。珍しいでしょう。富士山もきれいです。午前中です。
午後も相変わらず飛行機雲がたくさん出ていました。西から偏西風に乗ってどんどん流れてきます。もちろん、今日はそういう気象状況だったのです。空気中の水蒸気量が多かったのです。飛行機雲ができる条件というのがあります。
ただしこの雲は違いますね。ちょっと怪しい感じです。よく調べてみます。
ちなみにこれも飛行機雲です。風に流されてこのように形が崩れることもあります。
今日は6時過ぎから停電ということで、早めに帰宅しました。途中富士山1合目付近に寄ってきました。そこで撮った雲の芸術写真を何枚かご覧ください(飛行機雲ではありませんが)。自然の芸術ですね。これを地震雲だと思うのも、まあ自然かもしれません。あまりに美しいので。
昨日の夜、地震があったのち一旦改善したワンセグの受信状況が、今朝にはまた最悪に近くなっていました。午後の段階でも改善していません。もしかすると、連日の地震によって送信所のアンテナの向きがおかしくなっているのかもしれませんね。
また報告します。いろいろ情報も入ってきているので。
PS このように飛行機雲がたくさん残るということは、上空の水蒸気量が多いとも言えますが、地震の前兆であるエアロゾルの濃度が高いとも言えるかもしれません。もしそうだとすると、これは富士山というよりも、駿河湾以西の上空全体に言えることになりますので、東海・東南海・南海地震との関係がないとは言えないかもしれません。
私はそれもあるとは思いますが、それ以上にやはり東北地方太平洋沖地震の間接的な影響だと思います。まさか原発じゃないですよね。原発事故でもエアロゾルは発生します。チェルノブイリではそれが放射能を運んでしまいました。でも、これはそれではありません。
夜にはスーパームーンを明後日に控えた月の回りに光輪が出来ていました(写真では見えませんかね)。夜になってもまだ上空にはなんらかの粒子が多く浮遊しているようです。
追伸 友人から珍しい飛行機雲の写真を提供していただきました。こういうふうに変形することもあるんですよね。不思議な造型です。龍の骨?
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