『秒速5センチメートル』 新海誠監督作品
昨日、SalyuのVALON-1を紹介しましたが、その関係でふと思い出した「秒速5センチメートル」を生徒に見せました。
上の動画は、5センチのいわゆるMADです。実は私も山崎まさよしさんのあの歌が苦手でして、せっかくの名作のエンディングで、なんとも興ざめしてしまっていたのであります(笑)。
ふむふむ、たしかにVALON-1だったら良かったのになあ…なんて、みんな自分の好みと思い入れでMADを作っているわけですよね。こうした作品のBGMやテーマ音楽に、既知既存の曲を使う難しさです。
さて、日本アニメの現時点での地平を示すこの作品の本編は、こちらで観ることができます。
なぜ今この作品を中一に見せたのか。
それは、そろそろ彼ら彼女らも「もののあはれ」としての「恋愛」を経験し始めるからです。そして、経験しなくてはならないと思うからです。
実は私、中一のこの季節に、このアニメの第1話と同じような経験をしました。転校に伴う別れです。そして、高校生活では第2話のようなことも、社会人になってからは第3話のようなこともありました。
というか、この作品が共感を得るのは、皆が同じような「もののあはれ」すなわち「思い通りにならない恋愛」「勇気がない自分」「逸してしまった時間」を体験しているからでしょうね。
今の若者はどうなんでしょうね。なんか、そういう意味においてあまり豊かでないように感じますねえ。告白もメールで、付き合うのも別れるのもなんだかいとも簡単だったりしてね。中一生を見ていても、なんかあんまり悶々としていないような気がします。
私の世代までが特別だったんでしょうかね。ケータイとかメールとかない世代。イエデンにはなかなか電話できなかったもんなあ。親とか出ちゃうし(笑)。
そういう意味で、この作品は今の若者の共感は得ないかもしれませんね。生徒の反応は半々というところでした。コテコテさに失笑してしまう者もいるし、集中して「切なさ」を共有している者もいる、という感じかなあ。
それにしても、この作品の特別な美しさはやはりいいですね。映像の美しさだけでなく、言葉の美しさは非常に古典的でさえあります。海外での評価が高いのも納得です。アニメの世界でここまで作り込むのは、まあ日本人だけでしょうなあ。
なんというか、本当に「源氏物語」などの「もののあはれ」系古典作品の流れを感じますね。どんどん気持ちがすれ違っていく。人は変っていく。自分も変わっていく。その流れは誰にも止められない。しかし、過去への執着も捨てられない。
貴樹は明里をずっと好きだったのではなくて、あの頃の自分が好きだっただけかもしれません…。
Amazon 秒速5センチメートル
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コメント
ここでこの曲を知って、やられています(笑)
なんでしょう、この、ぎゅうってなる感じ。
たちまち、「あの日」に戻される感じ。
そして、その「あの日」がある事が幸せだと思うのです。
痛かったのに、辛かったのにです。
私、M体質なんですかね(笑)。
小林さんってやなオトコだと思うのですが、恋に落ちちゃった女達の気持ちが分かるような気がしてしまうのです。
昔のミスチルもマイラバも(携帯からなんで、嫌いなんですけど、略しました)おんなじ香りがします。
ありがとうございました、過去への旅、楽しんでいます。
投稿: yuzuki | 2011.03.09 13:23