『日本建国の暗号』 中矢伸一 (ビジネス社)
伊勢神宮の謎と天照大神の真実
昨日の「龍神」の話が、この本でもたっぷり出てきます。非常に重要なポイントになっています。
なんとなく最近、話が「宗教的」「オカルト的」「トンデモ的」「妄想的」だとお感じになる方もいらっしゃるかもしれませんね。
私は自分のことを、こういう世界も比較的冷静に、そして客観的に見ることができる人間だと思っています。かといって、こういう世界を全て信用したり、あるいは絶対正しいとして人に押しつけたりする人間ではありません。
そう、世の中、こういう話をですね、最初っから全て否定する人と、完全に信じきってしまう人と、両極端の方が多いんですよね。私からしますと、その両方とも、自分で考えたり感じたりすることを怠けている原理主義者だと感じます。
ですから、ご心配なく(笑)。いつかそっちの世界に行っちゃうんじゃないかとか、あるいは学校教育の現場でこういう話ばっかりしてるんじゃないかと思われるかもしれませんが、大丈夫ですよ。ちなみにこのブログに書いているようなことは、教室では全く話しません。リアルな私は、全く違うキャラクターの人間です。
先日初めて、この本の著者の中矢伸一さんにお会い、その博覧強記ぶりと、紳士で真摯なお人柄にすっかりほれこんでしまいました。
その時のお話の内容は、基本この本の内容と重なるものでした。まあ普通の人にはちょっと難しいかもしれませんね。中矢さん自身も「神様の名前とかでいっぱいになってしまう」とおっしゃっていました。たしかに、私もとても全て理解、暗記はできません。しかし、全体像が見えてくると、この世の中の仕組みがはっきり見えるようになってくるんです。細かい神名などはさほど重要ではありません。それらが織りなす構造こそが大切です。
中矢さんが日本の古代史を研究したり、日月神示を研究したりするのには、私たちが同様に古代史や地方史、さらに各種宗教や出口王仁三郎について研究するのと同じ目的があります。
それはすなわち、正しい歴史と神観を確認することによって、この日本が、そして世界が、さらに宇宙が、または我々個人が、平和で和合した未来を築けるようになるということです。
本来私たちが尊崇し、信じるべき「神」や「祖先」や「魂」というものが、歴史上様々な思惑の結果、どこかに幽閉されてしまい、その代わりに悪神や捏造された歴史が跋扈しているという現状をいかに打破し、この世をいかに「真の道」に戻すか、それこそが私たちの課題なのです。
こんなことを言っても、なかなか一般には理解されませんが、ある種の「霊脈」の存在に気づき、自らの「霊性」を活性化させるなら、この世の中の、そうした間違った表面と、その裏にある正しいモノの存在を確認せずにはおられないのですね。
その正しいモノの象徴が、この本でも語られている、「クニトコタチ」であったり、「ニギハヤヒ」であったり、「銅鐸」であったり、「縄文」であったり、「龍」であったり、「物部氏」であったり、「艮の金神」であったりするわけです。
また、そうした伏流水の泉としてのメディアが、「教派神道」であったり、「大本」であったり、「出口王仁三郎」であったり、「超古代文献」であったり、そして、私にとっては「富士山」であったりするのです。
そうした、この世界、この宇宙の大きな物語的構造を、総括的に、しかし細部にわたって検証し、組み立てて見せてくれるのがこの本だと言えるでしょう。
アカデミックな世界からしますと、それこそトンデモな世界観なのかもしれませんが、人間の本来の聖性が欠如し、また一方で明らかに世の中がおかしくなっている現代において、こうした「モノガタリ」を感受することはとても大切だと感じます。
たとえば、一昨日、昨日の「クニマス」の話に重ねるなら、こんなストーリーも出来上がりますよ。
宮下文書(富士古文献)によると、浦島太郎が見た龍宮城は、まさに西湖の湖底にあったということになっています。そして、宮下文書にも縁の深い王仁三郎の霊界物語では、龍宮の乙姫は貪欲で自己中心的な神として登場しますが、突如改心して国常立尊の神業の手助けをする善神となります。それまで、乙姫は海底に世界中の財宝を集め隠し持っていたのですが、それを全て神業のために差し出すのです。
今回、龍神に因縁の深い田沢湖のクニマスが突如西湖に現れた(実際はずっといたにしても、私たちの意識上では「絶滅」したことになっていたのです)のは、霊界物語において、乙姫が噴火の熱に焼かれて海底から浮上し改心したということと符合するような気もするのです。
そうだとすると、この世を覆い尽くした拝金主義が大きく覆る時節が到来しているのだとも言えそうではありませんか。
こういうファンタジーこそが、実は私たちの明るく正しい未来を切り開く力になるのだと、私は信じています。
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コメント
庵主さん、こんばんは。
原理主義者になってしまうことこそが怖いですよね。自分の善を押し付けるという悪に気付けないわけですから。
この世の構造、本当の法則とでもいいましょうか、それを理解して行動していれば、それぞれが自分の信じる道を見出し、また互いを認め合うこともできると思っています。些細な違いはとるに足らないものです。というか、違うからこそいいこともあるんだと思うんです。
最近、世界中の経済が破綻しかけてますが、資本主義が崩れた先には絶望ではなく、人が正しい道を歩める希望があると、僕も信じています。
投稿: ニキータ | 2010.12.28 23:16
はじめまして。とほかみえみため と申します。中矢さん 出ていましたので、コメント出させていただきます。随分昔になります、12年にもなりますかね。私は、中矢さんの主宰する会に入っておりまして、色々、お話したことあります。日月神示について、イシヤの悪巧み は、医者ではないか とか 一種、受けを狙ったような本を出していました。イシヤが、フリーメイソンだと言ったり、医者だ と言ったり、良く社会のことわかっていないみたいな事を言ってました。当時は、随分 食の大切さを言っておられましたが、肝心の 日月神示は、通しで 読んだことはないとか言って、唖然としました。今は、その会は、解散しましたけども。懐かしいですね。 まだ 元気にやってたのですか。
投稿: とほかみえみため | 2011.01.21 16:34